現チャンピオンのトプラック・ラズガットリオグル(ROKiT BMWモトラッドWorldSBKチーム)が、エストリル・サーキットで行われたレース1で逆転勝利を飾り、タイトル争いでライバルのニコロ・ブレガ(Aruba.it レーシング – ドゥカティ)に5ポイント差をつけた。
レースは1周目のターン1で起きた多重クラッシュにより赤旗中断。アクゼル・バッサーニ(ビモータ・バイ・カワサキ)はターン1でフロントを失い、その直後にいた長島哲太(ホンダHRC)、バハッティン・ソフオール(ヤマハ・モトクロスレーシング)、マイケル・ファン・デル・マーク(ROKiT BMW)も巻き込まれて転倒。タラン・マッケンジー(MGM BONOVOアクション)は右側に激しく接触しながらも転倒は免れた。レースは赤旗前のグリッドから20周で再スタートされ、全員が再出走。

ラズガットリオグル、5番手から怒涛の逆襲劇
スタート直後、アルヴァロ・バウティスタ(Aruba.it レーシング – ドゥカティ)が3番グリッドからホールショットを決め、ブレガが続いた一方で、ラズガットリオグルは5番手に後退。しかし1周目でジョナサン・レイとアンドレア・ロカテッリ(ともにパタ・マクサス・ヤマハ)をかわして3番手へ浮上。2周目のターン8でブレガをパスして2番手に、そして3周目のターン1でバウティスタをオーバーテイクしてトップに立つと、圧巻のペースで後続を突き放した。
ブレガは同周のターン6でバウティスタを交わして2番手に浮上するも、ラズガットリオグルの勢いには誰も食らいつけず。なお、赤旗中にフロントタイヤをSC2からSC1に変更したトプラックは、後半に一度は差を詰められるも、終盤には再びギャップを広げて価値ある今季20勝目を獲得。ブレガはキャリア51回目の表彰台を2位で記録。
3位争いでは、バウティスタとレイの一騎打ちが展開。序盤はレイの方が速さを見せたが、なかなか前に出られず。8周目のターン1でレイがミスしてワイドに膨らむ場面もあったが、その後はすぐに差を詰めた。12周目には再びプレッシャーをかけたが、バウティスタは粘り強くポジションを死守。
15周目、アレックス・ロウズ(ビモータ・バイ・カワサキ)がレイを抜いて5位に浮上すると、すぐにロカテッリも続いてレイを6位に後退させた。さらに16周目、ロカテッリがロウズを抜いて4位に。レイは7位のシャビ・ヴィエルへ(ホンダHRC)と8位のアンドレア・イアンノーネ(パタ・ゴーイレブン)からの追撃をしのいで6位フィニッシュ。
レミー・ガードナー(GYTR GRT ヤマハ)はイアンノーネから約2秒差の9位。ギャレット・ガーロフ(カワサキ)はスタートポジションから順位を上げて10位でゴール。クラッシュから再スタートしたバッサーニは11位でポイント獲得。ライアン・ヴィッカーズ(モトコルサ・レーシング)が12位、ティト・ラバット(PETRONAS MIE ホンダ)が13位に入った。マッケンジーとファン・デル・マークが14位・15位でポイント圏内。長島哲太は4秒差で16位、ワイルドカードのボビー・フォング(アタック・パフォーマンス・ヤマハ)が17位、地元ポルトガルのイヴォ・ロペス(PETRONAS MIE ホンダ)が18位で完走者最下位となった。
中の人は元スズキ(株)気になるバイクニュースを2014年から運営しています。愛車遍歴はGSX-R1000K5、DucatiモンスターS2R、Ducati 916、XR230F、GSX-R600 K7、最近はまた乾式クラッチのDucatiに乗りたいと思っています。