ビモータ・バイ・カワサキ・レーシングチーム(BbKRT)は、11月26日〜27日にスペイン・ヘレス・アンヘル・ニエト・サーキットで2026年スーパーバイク世界選手権(WorldSBK)に向けた重要なプライベートテストを実施。2025年シーズンの最終戦以降に開発された最新のbimota KB998 Rimini WSBKスペックマシンが好感触を得る中、アレックス・ロウズが全体最速タイムを記録してテストを締めくくった。


ロウズが1分37秒824でトップ、バッサーニは体調不良の中で奮闘
今回のテストは、チームテストライダーのシャビ・フォレスが初日の26日に新素材とセッティングを評価。その後、27日にはアレックス・ロウズとアクセル・バッサーニがそれぞれ走行を担当した。両者ともに70周超を走り込み、限られたテスト機会を最大限に活用した。
アレックス・ロウズは、1分37秒824のベストタイムを記録し、2番手に0.234秒差をつけてテスト全体の最速タイムをマーク。バッサーニは体調不良(発熱)に苦しみながらも、粘り強く73周を走行し、1分38秒585で全体5番手タイムを記録した。
アレックス・ロウズ
「今日はポジティブな一日でした。朝は気温がとても低く、特にターン8と最終コーナーには湿った箇所もあったので、慎重に準備を進めました。実際に走り始めたのは11時半ごろでしたが、それでも76周を走行することができました。最終戦後のテストで取り組んでいた作業を引き続き行いながら、新しいアイデアや電子制御系の調整にも取り組みました。特にコーナー進入時の自信につながる内容が良かったです。」
「ヘレスはグリップが非常に高く、タイムも出やすいので、あまり楽観的になりすぎてはいけませんが、それでもマシン全体としては確かな前進を感じています。次の1月のテストでは、さらに改善を重ねてプロジェクトを前に進めていきたいと思います。全体的にとても満足しています。」
アクセル・バッサーニ
「ヘレスで1日のテストを行いましたが、体調が悪くて走行開始から2〜3周で体力的にかなり厳しく感じました。それでも、最終的には73周を走行し、多くの作業をこなすことができました。いくつかの新しいパーツをテストし、2026年から新たにクルーチーフとなるウリ・パラレスとの初めての共同作業も行いました。」
「今回のテストは全体的にポジティブな内容で、ペースも他のライダーと大きく遅れてはいません。もちろん、まだ改善すべき点は多いですが、スタート地点としては悪くないと思います。これから冬休みに入り少し休息を取った後、1月のテストで再び作業を再開する予定です。」


ペレ・リバ
「初日はシャビ・フォレスが1日を通して走行し、多くの確認項目をこなすことができました。彼自身のヘレスでのベストタイムも更新され、非常に良いスタートとなりました。アレックスとの作業についても内容はポジティブで、冬季テストではコンディションの影響を受けやすいという点を考慮しても、マシンパッケージとして確かな進歩が感じられました。」
「何よりも、アレックスがテストを笑顔で終えたことが最も重要です。今後は1月のテストに向けて、さらに一歩前進するための準備を整えていきます。」
ウリ・パラレス
「アクセルとの初めての作業ということで、彼が私のことを理解し、私も彼のフィードバックや要望を把握するまでに多少時間がかかることは想定していましたが、それでも全体的に良い一日になったと思います。今回はバイクバランスの調整にも取り組みました。」
「彼は発熱により体調が万全ではありませんでしたが、そんな中でも集中力を切らさず、最後まで全力で作業に取り組んでくれました。今後に向けた方向性も見えてきましたし、1月のテストに向けて有意義な収穫があったと思います。チーム全体として良いスタートを切れたと感じています。」

中の人は元スズキ(株)気になるバイクニュースを2014年から運営しています。愛車遍歴はGSX-R1000K5、DucatiモンスターS2R、Ducati 916、XR230F、GSX-R600 K7、最近はまた乾式クラッチのDucatiに乗りたいと思っています。
