ホンダHRCカストロールが2025年シーズンに向け、新たな体制とカラーリングを発表した。ジャカルタで行われた発表イベントでは、ジョアン・ミルとルカ・マリーニが最新のマシンをお披露目。ホンダはその輝かしい歴史を称えつつ、トップ争いへの復帰を誓った。

ホンダはこれまでにプレミアクラスで25回のコンストラクターズタイトル、21回のライダーズタイトル、そして313勝を誇る圧倒的な実績を持つ。しかし、近年は苦戦を強いられ、2025年シーズンは復活をかけた重要な年となる。ホンダは挑戦を乗り越え、ファンの期待に応えるべく全力を尽くす構えだ。

ジョアン・ミル

「まず、このバイクのデザインは本当に素晴らしいですね。これまでとは違うカラーですが、とても力強く、このカラーを身にまとうのが楽しみです。新シーズンは明確な目標を持って挑みます。バイク、チーム、そして自分自身の成長を目指し、改善を続けていきます。シーズン序盤は冬の間に行われる2回のテストから始まり、ハードなスタートになるでしょう。でも、これによって素早くペースを取り戻せるはずです。ホンダのエンジニアや新たなパートナーであるカストロールが冬の間にどんな開発を進めてきたのか、とても楽しみにしています。」

ルカ・マリーニ

「ジャカルタで新カラーを発表できるのは素晴らしいですね。ここインドネシアの人々は、バイクやMotoGP、そしてホンダに対する情熱が本当に強いんです。2024年シーズンから多くのことを学び、終盤には良い形でシーズンを締めくくることができました。その流れを維持し、さらに向上することが2025年の目標です。このプロジェクトに関わるすべての人が一生懸命に取り組んでいるのを知っていますし、僕自身も最大限の努力を続けていきます。昨シーズンの後半には確かな進歩が見えましたし、2025年もこの美しいカラーとともにさらなる進化を遂げることができると確信しています。」

カストロールとの新パートナーシップが始動

2025年はホンダにとって新時代の幕開けとなる。新たなタイトルスポンサーとしてカストロールが加わり、これまで以上に強固な体制を築く。カストロールは潤滑油、燃料、技術サポートを提供し、MotoGPの極限のレース環境でオイルの開発・テストを行っていく。

さらに、最新型ホンダRC213Vも目に見えない部分で大幅な改良が施されている。ホンダHRCのエンジニアたちは、オープンなエンジン開発規則やテストデー、ワイルドカード参戦の機会を最大限に活かしながら、戦闘力向上に努めている。

また、テストライダーとしてステファン・ブラドル、アレイシ・エスパルガロ、そして中上貴晶がチームを支える。ホンダHRCテストチームの役割は拡大しており、開発の重要な一翼を担う。

ホンダHRC社長・渡辺康治

「ホンダHRCを代表して、カストロールをMotoGPプロジェクトに迎えられることを大変嬉しく思います。HRCとカストロールは、技術や未来へのビジョン、そして勝利への情熱を共有しています。過去にも他カテゴリーで素晴らしい成果を上げており、今回の提携は自然な流れでした。2025年シーズンに向け、すべての関係者が成功に向けて努力を重ねています。我々は集中力を切らさず、着実に前進し続けることが重要です。ジョアン・ミルとルカ・マリーニという2人の優れたライダーとともに、ホンダは再びMotoGPでの成功を目指します。レースはホンダのDNAそのものであり、今シーズンもさらなる成果を収められると確信しています。」