
GPCが大規模レギュレーション改訂を正式発表 850ccマシン制限やスタート手順変更も導入
FIMグランプリ委員会(GPC)が、2026年3月および4月に開催された会合で複数の重要なレギュレーション変更を正式承認した。今回の決定では、2027年からMotoGPクラスにおけるワイルドカード制度を全面廃止することが最大の焦点となっている。
会合にはFIM、IRTA、MSMA、MotoGP商業権保有者MotoGP SEGの代表者が出席。FIM会長ホルヘ・ビエガス、MotoGP SEGのカルロス・エスペレータ、テクノロジーディレクターのコラード・チェッキネッリらも参加した。
2027年からMotoGPワイルドカード全面禁止
今回の改訂で最も大きなインパクトを持つのが、MotoGPクラスにおけるワイルドカード参戦の全面廃止だ。
2027年シーズン以降、すべてのメーカーに対してMotoGPクラスでのワイルドカード出場が禁止される。これまでワイルドカード制度は、テストライダーの実戦投入、新型パーツ評価、復帰ライダーの参戦などに活用されてきたが、新レギュレーション時代の到来を前に制度そのものが消滅することになる。
なお、Moto2およびMoto3クラスでは引き続きワイルドカード参戦が認められる。
2026年の850ccマシン実戦投入も禁止
GPCは、2027年から導入される新850cc規則への移行に関する制限も発表した。
即時適用される新規則として、2026年シーズン中のMotoGPワイルドカード参戦では、2027年仕様の850ccマシン使用を禁止する。コンセッションランクに関係なく全メーカーが対象となる。
これにより、メーカー各社が新世代850ccマシンを実戦投入し、早期データ収集を行う可能性は排除された形だ。2027年からMotoGPは現行1000ccから850ccへ排気量を変更し、空力規制やライドハイトデバイス制限などを含む大規模技術改革を実施する予定となっている。
スタートディレイド時の手順を変更
MotoGPクラスではスタートディレイド時の手順も変更される。
これまではスタートディレイド宣言後、ウォームアップラップ再開までのカウントダウンは3分ボードから再開されていた。しかし今後は5分ボードから再開されることになる。
これはグリッド上での混乱回避や安全性向上を目的とした変更とみられる。
タイヤ空気圧監視システムは2027年も継続
2027年以降のMotoGPでも、現在使用されているタイヤ空気圧監視システムが継続採用されることも決定した。
タイヤ空気圧管理は近年MotoGPで重要なテーマとなっており、最低空気圧違反によるペナルティ適用も導入されている。今回の決定により、850cc時代でも同システムが標準装備されることが確定した。
Moto2・Moto3では心拍モニター解禁
Moto2およびMoto3クラスでは、心拍数モニターの使用が正式に認可された。オプションセンサーとして導入され、ライダーの生体情報収集が可能になる。
放送演出やデータ分析への活用が期待される一方、今後はライダーの身体的負荷やコンディション管理においても重要な役割を担う可能性がある。
負傷ライダー規則やIMU規定も明確化
そのほか、負傷したMotoGPライダー向け追加テスト規定や、IMU(慣性計測装置)に関する電子制御ホモロゲーション規則についても文言整理と明確化が行われた。
MotoGPは2027年の大改革へ向けて、技術面だけでなく運営・競技規則面でも着実に新時代への準備を進めている。
中の人は元スズキ(株)気になるバイクニュースを2014年から運営しています。愛車遍歴はGSX-R1000K5、DucatiモンスターS2R、Ducati 916、XR230F、GSX-R600 K7、最近DucatiモンスターS4Rに乗り換えました。