スズキは11月3日、イタリア・ミラノで開催中の二輪ショー「EICMA2026」で、新型フルカウルスポーツ「GSX-10R」を世界初公開した。GSX-Rシリーズ譲りの999cc直列4気筒「K5エンジン」を搭載し、スズキ二輪車で最多となる計15種類の電子制御機能を備える。2027年夏頃から各国で順次発売される予定だ。

「GSXシリーズ」に加わるフルカウルモデル
GSX-10Rは「FUN. UNLIMITED.」をコンセプトに開発された、「GSXシリーズ」の新しいフルカウルスポーツモデル。日々の通勤から週末のツーリング、サーキット走行まで幅広い場面での使用を想定している。
K5エンジンを最適化
エンジンには、GSX-Rシリーズで実績を積んできた「K5エンジン」をベースに、コンセプトに合わせて最適化したものを採用した。低中回転域での扱いやすさと、高回転域での伸びのある加速の両立を狙っている。車体はコンパクトで軽量な設計とし、走行シーンに合わせて調整できるサスペンションと、前傾姿勢をとるセパレートハンドルを組み合わせた。最新のレーシングマシンを参考にしたフロントウイングレットと、空力性能を重視した形状のカウルも装備する。
スズキ初の電子制御を2つ搭載
電子制御システム「S.I.R.S.(スズキインテリジェントライドシステム)」は進化版を採用。スズキ二輪車として初めて、旋回中の後輪の横滑りを検知して制御する「スライドコントロールシステム」と、上り坂だけでなく平坦路や下り坂でも停車状態を保持する「ブレーキホールドコントロールシステム」を搭載した。クルーズコントロールなども含め、電子制御機能は計15種類で、スズキ二輪車で最多(2026年11月3日時点)となる。
灯火類では、ウインカーの作動時に歩行者や他の車両から見えやすくする「SGBS(スズキグラウンドビーコンシステム)」をスズキ二輪車で初めて採用した。このほか、コンパクトな高輝度LEDヘッドランプ、容量18Lの燃料タンク、カラーTFT液晶メーターを備える。
カラーは3色
車体色は以下の3色が用意される。
- パールビガーブルー/メタリックミスティックシルバー
- パールパルスレッド/ソリッドアイアングレー
- メタリックギャラクシーグレー/グラススパークルブラック
主な装備(欧州仕様)
| 装備 | 内容 |
|---|---|
| SDMS-α(スズキドライブモードセレクターアルファ) | 出力特性3モード、トラクションコントロール(10段階+オフ)、リフトリミッター、ロールトルクコントロール、スライドコントロールを統合管理 |
| 双方向クイックシフトシステム | クラッチやスロットルを操作せずにシフトアップ/ダウンが可能 |
| スズキイージースタートシステム | ワンプッシュでエンジン始動 |
| ローンチコントロールシステム | 発進時の加速に合わせて出力を制御 |
| エンジンブレーキコントロールシステム(3モード+OFF) | スロットル全閉時のエンジンブレーキの効きを調整 |
| モーショントラックブレーキシステム | コーナーで車体を傾けた状態でもABSを作動させ、狙ったラインをなぞりやすくする |
| ローRPMアシスト | スムーズな発進を補助 |
| クルーズコントロールシステム | アクセル操作なしで一定速度を維持 |
| アクティブスピードリミッター | 設定した上限速度を超えないよう制御 |
| スロープディペンデントコントロール | 下り坂でのブレーキング時にリアタイヤの浮き上がりを抑制 |
| ブレーキホールドコントロールシステム | 平坦路や下り坂での停車時にも約30秒間リアブレーキ圧を保持 |
| SGBS(スズキグラウンドビーコンシステム) | ウインカー作動時に歩行者や他車両から見えやすくする |
| カラーTFTマルチインフォメーションディスプレイ | スズキライドコネクト+対応 |
| 電源 | USB-Cポート |
主な諸元(欧州仕様)
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 全長×全幅×全高 | 2,130×740×1,175mm |
| ホイールベース | 1,455mm |
| 最低地上高 | 145mm |
| シート高 | 810mm |
| 装備重量 | 214kg |
| エンジン | 999cm3 水冷4サイクル直列4気筒DOHC |
| 燃料タンク容量 | 18L |
| 燃費(WMTC) | 15.8km/L |
| CO2排出量 | 146g/km |
| タイヤ(前/後) | 120/70ZR17M/C/190/55ZR17M/C(チューブレス) |
鈴木俊宏社長のコメント
「今回発表した新型『GSX-10R』と新型『SV-7S』は、日常の移動から週末のツーリング、本格的なスポーツライディングまで、より多くのお客様に親しんでいただける扱いやすさや快適性を備えながら、現代のライダーの期待に応える洗練されたスタイリングや先進の電子制御システムなどを盛り込んだモデルです。スズキは今後も、コーポレートスローガンである『By Your Side』のもと、世界中のお客様の豊かなバイクライフに寄り添う魅力的な二輪車をお届けしてまいります。」
中の人は元スズキ(株)気になるバイクニュースを2014年から運営しています。愛車遍歴はGSX-R1000K5、DucatiモンスターS2R、Ducati 916、XR230F、GSX-R600 K7、最近DucatiモンスターS4Rに乗り換えました。