スーパーバイク世界選手権ではアルヴァロ・バウティスタとDucatiの独走が続き、これでバウティスタは6レースすべてで優勝となりました。こうなってくると考えられるのが、他メーカーへのコンセッションの付与、そしてDucatiパニガーレV4Rへのレブリミット設定です。

コンセッションに関しては、レギュレーションでスーパーポールレース以外のレースであるレース1、レース2の優勝メーカーにコンセッションポイントを3ポイント、2位メーカーに2ポイント、3位メーカーに1ポイントを付与。序盤の3レースの中でメーカー間のコンセッションポイントが少なくとも9ポイント以上あった場合に、トップメーカー以外のメーカーにコンセッションを与えるとしています。また、レブリミットに関しては、このコンセッションとは関係なくバイクの戦力差などからドルナが設定出来るものとなります。

現実的にはアラゴン戦以降のどこかでコンセッションが設定される可能性はありますが、バウティスタ以外のパニガーレV4Rの成績がぱっとせず、トップスピードもカワサキ、ヤマハと大差ない(※バウティスタのトップスピードはレース2で314km/hだったが、同じV4Rのリナルディは306km/h、デイビスは305km/h)ことを考えると、レブリミットに関して設定されるとすると、Ducatiから抗議の声が上がるのは間違いないでしょう。

表彰台を獲得したバウティスタ、レイ、ロウズの3名を比較して見てもわかるように、バウティスタ自体が身長169cmで空気抵抗が他の大柄なライダーに比べて小さいであろうこと、素早くバイクを起こしてなるべくスロットルを開けている時間を長く取るというMotoGPで染み付いた操縦方法を徹底しているであろうことを考えると、パニガーレV4Rの圧倒的な動力性能もさることながら、バウティスタ自体が速いと考えることも出来ます。いずれにしても、シーズンが進むに従ってどのような形となるのか注目です。

(Photo courtesy of Ducati)