ペトロナス・ヤマハ・SRTの代表であるペトロナス・ヤマハ・SRTのラズラン・ラザリは、今までのヤマハとのコラボレーションついて、今後望むこと、そして若手ライダーの育成などについて語った。ヤマハとの契約更新については、今年の5月か6月には手続きを完了したいとした。
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ライダーズ、コンストラクターズタイトルを逃したことが悔しい
ラズラン・ラザリ
「ヤマハには今までの関係について感じていることをはっきりと言いました。今の関係はパートナーではなく、レンタルで車両を使用している顧客に過ぎないと感じると。ライダーズチャンピオンシップでタイトルを逃したこと、そしてヤマハがコンストラクターズタイトルを逃したことに頭に来ていると伝えました。正直なところ、ヤマハの側よりも我々のほうがそうした状況に怒りを覚えていたようでした。」
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「しかし、ヤマハも我々の話を聞いてくれ、2022年よりさらに先は今までよりも手厚いサポートを考えていると伝えてくれました。昨年までの経験、そして技術スタッフ、ウィルコ、ヨハンが語ったところによると、ファクトリーと我々のアプローチは異なっています。」
「ヤマハには経験あるスタッフが多くいますが、ペトロナス・ヤマハ・SRTにも経験豊富なスタッフがいます。ウィルコ、ラモンが良い例ですね。そして自分達のやりたいやり方で、作業を進めようと思えば出来てしまうんです。インディペンデントチームとして、こうしたことが出来るのは大きな強みでしょう。」
「今まで何度か、ヤマハに頼んでも出来ないが、ライダーが望むことを実現するために奔走したこともあります。我々が他とは異なるのは、うちのライダー達が望むものを実現出来ない時、望まない状況であるとヤマハ側に伝えること、そしてライダーが望む状況をなんとかして実現しようとするところです。」
ファクトリーとインディペンデントチームはもっと協力出来る
「M1のアップデートについても、当然可能な限り早いタイミングで求めていくのは当然です。昨年に関してはアップデートはヤマハから提供されたものの、そのタイミングはもっと早めることが出来たはずです。」
「例えばバレンティーノが参戦出来ないでいた数戦(※コロナ感染で)について、彼が使用する予定だったパーツが使用されておらず、それを我々が使う事もできたはずです。そして最終的にヤマハはそのパーツを我々に提供していました。」
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「これがある程度の不満になったとまでは言いませんが、ファクトリーとインディペンデントチームは、もっと互いに協力しながら作業が出来るはずなんです。とは言え、昨年の序盤にマシン体制については合意していますからね。マシンのアップグレードが可能なのであれば、可能な限り早く実行したいというだけです。」
ヤマハとは5年契約の更新を話し合っている
「昨年の12月からヤマハとは契約更新については話し合っています。そして現時点で今後5年のサポートについてヤマハからドラフトではありますが提案をもらっている状況です。今年の5月、6月までには全ての手続きを終えたいと思っています。話し合いの内容はマシンのスペックだけでなく、若手ライダーの育成についても及んでいます。」
「ヤマハも、ペトロナス・ヤマハ・SRTがMoto2、Moto3からライダーを育てていく体制があるチームだと気づいてくれたようです。ですから、彼らも下位クラスからのライダー育成に力を入れているわけで、2022年から先のコラボレーションについては、ヤマハもコミットして深い関わりを持って進めていきたいと思っているわけです。」
「ヤマハは今後我々との関係を強化し、育てたライダー達がヤマハブランドに残ってくれることを期待しています。5月か6月にはしっかりとヤマハと協力出来る未来の体制を作りたいと思います。そして我々をインディペンデント、サテライトと呼ぶのをやめて欲しいですね。私はシンプルにこの言い方が嫌いなんですよ。」
「仮にヤマハ以外のメーカーからのオファーがあったとしたら、まずは提案を聞くつもりです。我々のドアは常に開いています。しかし我々がどのメーカーと組むのかという意思決定は、タイトルスポンサーのペトロナスの意志を確認する必要があります。」
「ペトロナスは我々の意思決定において大きな力を持っており、彼らの考えとして、より大きなブランドとコラボレーションしていきたいというものがあります。ブランドの力、トラック上のパフォーマンスなどが指標となりますが、基本的に我々はタイトルスポンサーであるペトロナスの指示に従うわけです。」
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「ヤマハとの2年間は素晴らしいものでしたし、今までの素晴らしい成績はヤマハ発動機のサポートなしには達成出来なかったでしょう。バレンティーノ・ロッシが新しいチームをスタートするかもしれませんが、それについては特に語ることはありません。」
「我々は単純にヤマハとのコラボレーションを続けたいと思っているだけで、自分達の計画に忠実に沿っていきます。確かにバレンティーノとヤマハの関係は深いわけですが、彼らの今後について、特にコメントすることはありません。」
(Source: sepang racing team)
(Photo courtesy of sepang racing team)