Monster Energy Yamaha MotoGPは、ドイツGPを終えてチェコ・ブルノへと舞台を移し、2025年シーズン第12戦となるチェコGPに挑む。今大会は、3週間のサマーブレイク前最後の一戦であり、2020年以来のMotoGP開催となるブルノでのグランプリに、チームは高い意気込みで臨んでいる。
ドイツGPではスプリントで3位、決勝で4位と健闘したファビオ・クアルタラロは、現在チャンピオンシップ10位につけており、今回も確実なポイント獲得を目指す。過去にプレミアクラスで2度ブルノを走行し、いずれも7位を記録しているクアルタラロは、この伝統のサーキットでの躍進に期待がかかる。
一方のアレックス・リンスは、前戦ドイツGPで苦戦を強いられたものの、2週間前にブルノでプライベートテストを実施済みで、すでにベースセッティングを確立済み。Moto2時代には2015年に3位、2016年に2位と表彰台を獲得しており、MotoGPでは2019年と2020年に4位と好成績を残している。現在ランキング18位のリンスにとっては、反撃の足がかりとしたい重要な一戦となる。
チェコGPは1950年に一般道で初開催され、1987年から現在のオートモトドローム・ブルノでFIM世界選手権として行われてきた。5.4kmのレイアウトに6つの左コーナーと8つの右コーナーを持つこのサーキットは、ファンとライダー双方に愛されてきたが、2021年から4年間カレンダーから外れていた。2025年、ついにMotoGPカレンダーに復帰し、再びその伝統の舞台が脚光を浴びる。今大会には、ヤマハ・ファクトリーレーシングからアウグスト・フェルナンデスがワイルドカード参戦し、ラインアップに加わる。

マッシモ・メレガリ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP チームディレクター)
「ブルノに戻ってこられたことを非常にうれしく思っています。このサーキットはMotoGPにとって非常に良いレイアウトです。アレックスと2週間前にテストを行っており、そのおかげで今週末はすでにベースセッティングが整っていると思います。路面は全面再舗装されていて、とてもスムーズでグリップも高く、我々にとって好条件ですね。」
ファビオ・クアルタラロ
「先週末は良い結果とポイントを得ることができましたが、まだやるべきことは多く残っています。今回はサマーブレイク前最後のGPであり、2020年以来となるチェコのファンの前での走行になるので、全力を尽くす理由は十分にあります。新しいアスファルトはグリップが高いと聞いているので、良い結果につなげられることを期待しています。」
アレックス・リンス
「ドイツGPのデータと今週末の走行を活用して、バイクのパフォーマンスを分析し改善していく必要があります。ただ、ブルノとザクセンリンクではレイアウトが大きく異なりますし、路面も再舗装されてグリップがかなり高いので、単純な比較は難しいと思います。数週間前にテストを行った際のフィーリングは良好だったので、この週末が楽しみですし、前進できるよう取り組みます。」