しばらく前にBMWがエイプリルフールのネタとして2輪駆動のGSを発表しましたが、スズキはバーグマンをベースとした2輪駆動のスクーター技術をアメリカで特許登録した後に発表しました。これが市販化されるとは思えませんが、面白い技術ですね。

スズキは2輪駆動のスクーターに関する特許発表を行った。この特許は10月に登録されていたが、本日アメリカのパテントオフィスとトレードマークオフィスで発表された。これによるとフロントホイールにハブマウントされたエレクトリックモーターが、エンジンによって駆動されるリアホイールをアシストするという。

特許登録されたイラストでは、このスクーターはバーグマン200にように見えるがフロントエンドが異なっている。フロントホイールは車体左側につけられたスイングアームにハブモーターと共にマウントされている。そして車体右側にはリンクドショック、ブレーキが搭載されている。特許内容はホイールの左右の重量配分にフォーカスしたものだが、モーターのパフォーマンスやどのように動力を得るのかについては詳細がない。特許内容はエンジン駆動されるリアホイールに関する記述も少ない。

スイングアーム(50)はフォーク(44)にマウントにピボットポイント(47)でマウントされている。ショックアブソーバー(55)は右のフォークレッグのトップとスイングアームにマウントされている。ブレーキディスクとキャリパーも車体右右側についており、これによって適切な重量バランスを実現。同時にブレーキとショック、そして車体左側のモーターにもアクセスしやすいようになっている。モーターはプラネタリーギアシステムに繋がったドライブシャフトを駆動し、フロントホイールを動かす仕組みだ。


Fig12〜14ではスリムなハブモーターを搭載したバージョンが描かれている。またこちらのバージョンに関してはフロントブレーキキャリパーは、スイングアームではなくサスペンションリンケージにマウントされている。

スズキがこの2輪駆動の技術を製品化するのか、コンセプトデザインで終わるのかは定かではない。スズキはモーターの重量に関して検討する必要があるだろうし、またどのようにこれを駆動するのかについても検討が必要だろう。また、この特許アイディアがビジネスとしてさらに発展させるに足るのかという判断も必要だろう。

スズキがバーグマンを新しい技術の土台として使用するのはこれが初めてではない。スズキは過去にもフューエルセル(燃料電池)を搭載したバーグマンを何度かテストしており、先月にはプロトタイプの公道テストがスタートしている。


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