米国の伝説的なヒルクライム・レースからインスピレーションを得たパイクス・ピーク・バージョンは、Multistrada1260 のスポーツキャラクターを前面に打ち出したモデルです。「雲に向かうレース」という別名でも知られるパイクスピーク国際ヒルクライム・レースは、ロッキー山脈のコロラド・スプリングスから西へ約 16km の場所で開催されます。標高 2,862m のスタートラインから 4,300m のゴールまで、走行距離 20km を一気に駆け上がる極めて過酷なこのレースで、ドゥカティは、これまでに 3 度の勝利を上げています。
Multistrada 1260 S をベースに製作されたパイクス・ピーク・バージョンは、ユーロ 4 規制に適合した 1,262cc ドゥカティ・テスタストレッタ DVT エンジン、フロントエンド・ジオメトリーを変更してスイングアームを延長した新しいシャシ構成による、優れた素質を特徴としています。Multistrada 1260 Pikes Peak は、レースからインスパイアされたカラーリング、Multistrada 1260 S よりも軽量な新しい鍛造アルミホイールに加え、機械的に調整可能なオーリンズ製フロント・フォークとオーリンズ製 TTX36 リア・ショックを装備しています。

パイクス・ピーク・バージョンには、テルミニョーニ製カーボンファイバー・ドゥカティ・パフォーマンス・サイレンサー(EU 型式認証取得済み)、レーシングタイプのカーボンファイバー製ロースクリーンも付属しています。フロントフェンダー、ハンズフリーユニットカバー、フロント・サイドパネルはカーボンファイバー製にアップグレード。さらに、ムルティストラーダのレーシング・スピリットを表現するため、専用シートにはレッドのステッチが施されています。
ユーロ 4 規制に適合した 1,262cc ドゥカティ・テスタストレッタ DVT エンジンにより、Multistrada 1260 PikesPeak は、これまで以上に豊かなライディング体験を提供します。最大トルクの 85%は、3,500rpm という低い回転域から発生します。トルク値は、先代モデルと比較して、5,500rpm で 18%も改善されています。これによって、Multistrada 1260 は、(もっとも使用頻度の高い)4,000rpm で、カテゴリー最大のトルクを発生するモーターサイクルとなっています。
この強大なパフォーマンスは、よりスムーズな燃料供給を行う新しいライド・バイ・ワイヤ、シフトアップとシフトダウンの両方に対応し、シームレスで正確なシフトチェンジでライディング体験の向上に貢献するドゥカティ・クイック・シフト(DQS)によって、容易にコントロールすることが可能です。
Multistrada 1260 Pikes Peak は、ボッシュが開発した慣性測定ユニット(IMU)を標準装備しています。これは、3 軸方向でピッチ角とロール角、および加速を動的に測定する装置で、性能と安全性をさらに高めるシステムです。コーナリング ABS、コーナリング・ライト(DCL)付きフル LED ヘッドライト、ドゥカティ・ウィリー・コントロール(DWC)、ドゥカティ・トラクション・コントロール(DTC)、ビークル・ホールド・コントロール(VHC)、クルーズ・コントロールを搭載する Multistrada 1260 Pikes Peak は、ドゥカティの技術力を結集したモーターサイクルです。さらに、Bluetooth モジュールも標準装備されているため、ドゥカティ・マルチメディア・システム(DMS)経由でスマートフォンをバイクに接続し、スイッチを使用して主要なマルチメディア機能(着信、テキストメッセージ、音楽)をTFT カラー液晶メーターパネルに表示させることが可能です。更にこのディスプレイパネル、グラフィックと操作ロジックの両面で一新されました。
ファミリー内の他のバージョンと同様に、Multistrada 1260 Pikes Peak にも、ドゥカティ・パフォーマンスから提供されるアクセサリ・パッケージを装備することができます。個別アイテムに加えて、「ツーリング・パック」(グリップ・ヒーター、サイド・パニアケース、センタースタンドなど)、「アーバン・パック」(トップケース、タンクロック付きタンクバッグ、モバイル機器充電用の USB ハブなど)、「エンデューロ・パック」(補助 LED ライトに加え、エンジン・プロテクション・バー、ラジエーター・プロテクショングリッド、エンジンアンダーガード、大型サイドスタンド・エンド、オフロード用フットペグなどのツラーテック製ドゥカティ・パフォーマンス・コンポーネント)のパッケージが用意されています。
ムルティストラーダ1260 Pikes Peak 装備
・カラー
パイクスピーク専用カラー (ドゥカティ・レッド・フレーム、ブラック・ホイール)
・主要装備
新型 1260ccドゥカティ・テスタストレッタDVTエンジン
オーリンズ製アジャスタブル・フォーク、アジャスタブルTTX36 ショック
テルミニョーニ製ドゥカティ・パフォーマンス・エグゾースト(付属)
カーボンファイバー製スクリーン(付属)
鍛造アルミニウム製ホイール
カーボンファイバー製フロントフェンダー
カーボンファイバー製ハンズフリーユニットカバー
カーボンファイバー製フロント・サイドパネル
レッド・シート・ステッチ
ボッシュ製慣性測定ユニット(IMU)
ボッシュ製 9.1MEコーナリングABS・ブレーキ・システム
ブレンボ製M50 4 ピストン・ラジアルマウントキャリパー付 330mm径フロント・ダブルディスク
ドゥカティ・クルーズ・コントロール(DCC?)
ドゥカティ・マルチメディア・システム(DMS)
ライディング・モード
ライド・バイ・ワイヤ・パワー・モード(PM)
ドゥカティ・ウィリー・コントロール(DWC)
ドゥカティ・トラクション・コントロール(DTC)
ビークル・ホールド・コントロール(VHC)
調整可能なシート高
ドゥカティ・コーナリングライト(DCL)付きフルLEDヘッドライト
5 インチ・フルカラー高解像度TFT液晶メーターパネル
*リリース本文の諸元値ならびに装備内容は全てイタリア本国仕様で日本仕様と異なる場合があります。
ムルティストラーダ1260 Pikes Peak 主要諸元
| DUCATI MULTISTADA 1260 PIKES PEAK | |
| 型式 | テスタストレッタDVT(デスモドロミック・バリアブル・タイミング)DS L型2気筒 デスモドロミック4バルブ 水冷 | 
| 排気量 | 1,262 cc | 
| ボアXストローク | 106 x 71.5 mm | 
| 圧縮比 | 13:1 | 
| 最高出力*1 | 116.2 kW (158 ps) @ 9,500 rpm | 
| 最大トルク*1 | 129.5 Nm (13.2kg/m) @ 7,500 rpm | 
| 燃料供給装置 | ボッシュ製電子制御燃料噴射、56mm径楕円スロットルボディ、ライド・バイ・ワイヤシステム | 
| エグゾースト | ステンレススチール製サイレンサー、アルミニウム製テールパイプ、 触媒コンバーター、O2センサー×2、 | 
| フレーム | スチールパイプトレリスフレーム | 
| ホイールベース | 1,585 mm | 
| キャスター角 | 25° | 
| トレール量 | 111 mm | 
| フロントサスペンション | オーリンズ製48mm径TiNコート フルアジャスタブル倒立フォーク | 
| フロントホイールトラベル | 170 mm | 
| フロントホイール | 鍛造軽合金Y字3本スポーク3.50×17 | 
| フロントタイヤ | ピレリ製スコーピオン・トレイルII 120/ 70 ZR17 | 
| リアサスペンション | オーリンズ製TTX36フルアジャスタブルモノショック、 アルミニウム製片持ち式スイングアーム | 
| リアホイールトラベル | 170 mm | 
| リアホイール | 鍛造軽合金Y字3本スポーク6.00×17 | 
| リアタイヤ | ピレリ製スコーピオン・トレイルII 190/55 ZR17 | 
| フロントブレーキ | ブレンボ製EVO M50 4ピストン ラジアルマウント・モノブロックキャリパー、330mm径セミフローティング・ダブルディスク、 コーナリングABSユニット | 
| リアブレーキ | 2ピストン フローティングキャリパー、265 mm径ディスク、 コーナリングABSユニット | 
| タンク容量 | 20リットル | 
| 乾燥重量 | 206 kg | 
| 車両重量*2 | 229 kg | 
| シート高 | 800 / 820 mm (可変式)【日本仕様】 | 
| インストルメント | 5インチTFTカラー液晶ディスプレイ | 
| ドゥカティ・エレクトロニクス | ビークル・ホールド・コントロール、ライディング・モード、パワー・モード、 ライド・バイ・ワイヤ、DSP(コーナリングABS+DTC)、 ドゥカティ・スカイフックサスペンションEVO(DSS EVO)、 ドゥカティ・ウィリーコントロール(DWC)、 クルーズコントロール、スマートキー、ドゥカティ・マルチメディア・システム(DMS)、TFTカラー液晶ディスプレイ、ドゥカティ・コーナリング・ライト付フルLEDヘッドライト、 バックライト・ハンドルバー・スイッチ | 
<Ducati プレスリリース>
中の人は元スズキ(株)気になるバイクニュースを2014年から運営しています。愛車遍歴はGSX-R1000K5、DucatiモンスターS2R、Ducati 916、XR230F、GSX-R600 K7、最近はまた乾式クラッチのDucatiに乗りたいと思っています。