ベンスナイダーは21位でチェッカーフラッグビェシェキルスキは26位で完走

第11戦アラゴンGPの決勝で、NTS RW Racing GPのボ・ベンスナイダーはコンディションに翻弄される戦いを強いられました。途中まではポイント圏内を争っていましたが、やがて、最後まで走りきることに懸命の状態になり、21位でゴールを果たしました。チームメイトのピオトル・ビェシェキルスキは、26位で完走しました。

オープニングラップでは、スタート直後にベンスナイダーの目前にいたホルヘ・ナバロ選手が転倒しましたが、うまくそれを回避して17番手につけました。しかし、3周目に一気に順位を落としてしまいました。何度も走行ラインがワイドにはらみ、あやうく転倒しそうな状態になりました。

しかし、ベンスナイダーはそこからまた追走を開始し、自己ベストタイムを更新しながら追い上げてゆきました。しかし、9周目以降はそれ以上攻めることが難しくなりました。ラップタイムを上げてゆく周囲の選手とは裏腹に、なんとかマシンをゴールラインへ運ぶことに集中するライディングで、どんどん開いていく前方との差を見ながら、悔しさを堪えて走る続けることが精一杯の状態でした。

今日の決勝レースは、大気・路面ともに温度条件が昨日よりも上昇し、それが原因でベンスナイダー以外にも何人もの選手がグリップに苦しむ戦いを強いられていました。21周の戦いを終えて、ベンスナイダーがチェッカーフラッグを受けたときは21番手。優勝したサム・ロウズ選手とは36秒250のタイム差でした。

一方、ビェシェキルスキはグリップの問題に苦労はしませんでした。レース序盤から、カスマ・ダニエル選手を後方に従えて走っていましたが、オーバーテイクされた後も、しばらくはその後ろにしっかりとついて走り続けました。やがて少しずつ差が開きはじめ、最後は単独走行になりましたが、ゴールラインを通過したときの前方選手とのタイム差は約7秒。優勝選手とのギャップは1分05秒154でした。次週の第12戦テルエルGPは、今回と同じくスペインのモーターランドアラゴンで開催されます。10月23日午前に、フリー走行1回目がスタートする予定です。

ボ・ベンスナイダー選手(ゼッケン64)

コメント(決勝レース:21位)
「今日のレース結果は本当に残念だ。スタートはまずまずだったけれども、2周目くらいからリアのグリップ不足を感じるようになってきた。倒しこみから旋回の動作がとても厳かったので、マッピングを穏やかな方に変えてみたんだ。それで少しは走りやすくなったけれども、またすぐに滑りはじめて旋回できなくなってきた。他のライダーが仕掛けてきても、まったく対応できない状態だった。走りきることだけで精一杯だったんだ。フリープラクティスとくらべて、フィーリングががらりと変わってしまったことに戸惑っている。温度条件は確かに少し高くなったけど、それでもそんなに大きく変化したわけじゃない。いい感じで進めてきたウィークがこういうリザルトになって、本当に残念だ。もうこんな思いをしなくても済むように、次こそがんばりたい」

ピオトル・ビェシェキルスキ選手(ゼッケン74)

コメント(決勝レース:26位)
「今日はとてもいいレースになりました。序盤は少し厳しかったけれども、そこまでひどいわけでもありませんでした。レース後半はどんどんよくなってきました。1コーナーでオーバーテイクされて少しワイドにはらんでしまったとき以外は、1分55秒台を維持して走ることができて、このペースを維持したかったのですが、最終コーナーなどで少しタイムをロスしてしまいました。それでも、安定したペースで最後までずっと走ることができたと思います。最終ラップでのタイムの落ち幅も、リアタイヤが摩耗していたにもかかわらず、自己ベストから0.3秒程度にとどめることができました。数日後に始まる次のレースウィークでは、昨日の予選のタイムをベースにして、どんどん自分自身も改善を進めていきたいと思います。セットアップのアイディアもあるので、またこのコースで走る次の週末が、今からとても楽しみです」

(Source: NTS)

(Photo courtesy of NTS)