今シーズン前半戦を振り返ると、マルク・マルケスの参戦開始が遅れたこと、ポル・エスパルガロのホンダへの適合に時間がかかっていること、昨年は好調だったアレックス・マルケス、中上 貴晶が苦戦をしているなど、ホンダはすべての選手で問題が発生している状況だ。その中でマルク・マルケスがドイツGPで優勝しているが、まだ本来の力を発揮出来ていない状況が続く。後半戦はうまく歯車が回り始めるだろうか。
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良い前半戦だったとは言えない
アルベルト・プーチ
「今シーズンはあまり良くない前半戦だったと言えます。マルクがシーズンを通常通りスタート出来ると思っていたものがそうならず、ポル・エスパルガロについてもバイクの扱いに苦戦しました。そして現在も引き続き苦戦を続けており、これはアレックス、中上も同様です。良い形でシーズンが進んでいるとは言えません。」
「一方でバイクの本当の問題点が何であるかという理解は進んでいます。そしてライダー達も徐々に本来のレベルでの走行が出来るようになっています。特にマルクについては顕著ですし、ドイツでの優勝は見事でした。これはチームにとっても非常に重要な優勝でしたね。」
「マルクの優勝を通じて自分達のレベルの理解が出来ましたし、おそらくこれが最もポジティブなことだったでしょうね。自分達には改善をいていく以外の選択肢はないんです。ホンダはバイクを改善しますし、ライダー達も改善をする必要があります。」
マルクの走りは驚くべきもの
「マルクの復帰は怪我の内容のせいもあって、非常に難しいものでした。ですから最近の彼の走り自体は本当に驚くべきものです。1本の腕で走っているとは言いませんが、1本と半分の腕で走っているのと同様で、100%の状態でないのは明らかです。」
「こんなことが出来るのはマルクだけですよ。私はスポーツ新聞やメディアはほぼ見ませんが、その中でマルクの復帰を疑うような論調もありました。正直なところ、皆マルクのことをまるで理解していません。彼がスポーツ選手としていかに高いレベルの選手であるかわかっていないようですね。」
「これはチームマネージャーとして言うのではなく、元ライダーとしての発言ですが、マルク・マルケスの選手としてのレベルは、他のライダー達とは比べ物になりません。全くの別次元の選手なんです。」
(Photo courtesy of HRC)