2025年MotoGP第14戦ハンガリーGPは、33年ぶりに同国で開催される世界選手権ラウンド。舞台は今大会が初開催となるバラトン・パーク・サーキット。プラマック・ヤマハは、ジャック・ミラーとミゲル・オリヴェイラとともに、苦戦を強いられたオーストリアGPからの巻き返しを誓う。
過去にハンガリーGPは1990年と1992年に開催されたが、いずれも舞台はブダペスト郊外のハンガロリンクだった。当時はミック・ドゥーハンが初優勝を挙げ、エディ・ローソンが勝利を収めたが、その後はF1専用サーキットとなり、MotoGPは長らく開催されなかった。そして今、モーターサイクルレースは中央ヨーロッパ屈指の観光地・バラトン湖を望む新サーキットで復活を遂げる。
バラトン・パークは全長4.08km、コーナー数は17。直線は短く、低速コーナーとリズムの変化が多いテクニカルなレイアウトが特徴で、7月にはワールドスーパーバイクがここで開催された。今大会がMotoGPマシンにとっての初走行となる。
ミラーはここまで13戦を終えてランキング17位(52ポイント)、オリヴェイラは25位(6ポイント)に沈んでいる。チームとしてもランキング11位(61ポイント)に位置しており、苦しい状況からの脱却が求められている。

ジノ・ボルソイ(チームディレクター)
「バラトン・パークは全チームにとって初めてのサーキットなので、全員がゼロからのスタートになります。このレイアウトは我々のマシン特性に完全に合っているわけではありませんが、レッドブル・リンクよりもグリップは良くなると見ています。最初から正しいペースで走り始めることが重要です。進むべき方向は見えており、集中力を切らさずに作業を進めることが鍵になります。今は簡単な時期ではありませんが、ヤマハとしてもチームとしても、この状況から抜け出せる力はあると信じています。」
ジャック・ミラー
「バラトン・パークでのレースが楽しみです。全員にとって初めてのサーキットなので、自分たちのマシンでどこまでやれるのか非常に興味があります。オーストリアでは本当に厳しい週末になったので、ハンガリーでは前進したいと思っています。新しいアスファルトでグリップが上がっていることを期待していますし、それが今の自分たちには必要です。いつも通り、全力を尽くします。」
ミゲル・オリヴェイラ
「バラトン・パークを実際に走るのが本当に楽しみです。スーパーバイクのレース映像を見た限りでは、ブレーキングや低速コーナー、再加速、リズムの変化が多く、簡単なトラックではないと感じました。それでも、オーストリアよりはずっと良い週末になることを期待しています。」