ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)が再び予選で魅せた。シルバーストンで行われたイギリスGPのQ2で、クアルタラロは1分57秒233の驚異的なタイムを叩き出し、自身3戦連続となるポールポジションを獲得。これにより、同サーキットのオールタイムラップレコードを更新した。

この記録は、2番手のアレックス・マルケス(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP)に0.309秒差をつける圧倒的なパフォーマンスだった。3番手にはフランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)が入り、フロントローを確保した。一方、チャンピオンシップ首位を走るマルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)は4番手で2列目スタートとなる。

Q2:フライング・フレンチマン炸裂

Q2では序盤から激しいタイム争いに。マルク・マルケスが弟のアレックスを追いかける形で走行、アレックス・リンス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)も上位勢に食い込む。最初のタイムアタックではリンスが暫定トップに立ち、ジャック・ミラー(プリマ・プラマック・ヤマハMotoGP)が2番手につけるなど、ヤマハ勢が上位を占める展開に。

しかし、その直後にマルク・マルケスが1分57秒台に突入する1分57秒914を記録。バニャイアがそれに続くも、クアルタラロが反撃。彼は一時2番手に浮上し、マルケスとの差は0.281秒だった。

最後のアタック合戦ではバニャイアが暫定ポールを奪取するも、アレックス・マルケスがさらにその上をいくタイムでトップに。しかし、全てを打ち砕いたのがクアルタラロだった。彼は全セクターをまとめ上げ、0.3秒の差をつけて再び首位へ。マルク・マルケスは最終アタック中にマゴッツ〜ベケッツ間でコースオフとなり、逆転はならなかった。これによりクアルタラロは、実に4年ぶりとなる3戦連続ポールを達成。2番手にアレックス・マルケス、3番手にバニャイアが続くフロントローとなった。

2列目以降のグリッド

2列目にはルーキーながら存在感を放つフェルミン・アルデゲル(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP)が5番手に入り、6番手にはミラーがつけた。7〜9番手はファビオ・ディ・ジャンアントニオ(プルタミナ・エンデューロVR46レーシングチーム)、マリーニ、ヨハン・ザルコ(CASTROLホンダLCR)で構成。ザルコはQ2終盤にターン6でクラッシュしたが、ケガはなかった。なお、モルビデリ(10番手)はグリッド3ポジション降格のペナルティを受けるため、実際のスタート位置は13番手となる予定だ。

イギリスGP Q2結果

順位ゼッケンライダー名メーカータイム最高速度
1位20ファビオ・クアルタラロYAMAHA1’57.233324.3km/h
2位73アレックス・マルケスDUCATI1’57.542330.2km/h
3位63フランチェスコ・バニャイアDUCATI1’57.822334.3km/h
4位93マルク・マルケスDUCATI1’57.914335.4km/h
5位54フェルミン・アルデゲルDUCATI1’58.073328.2km/h
6位43ジャック・ミラーYAMAHA1’58.105331.2km/h
7位49ファビオ・ディ・ジャンアントニオDUCATI1’58.126330.2km/h
8位10ルカ・マリーニHONDA1’58.135331.2km/h
9位5ヨハン・ザルコHONDA1’58.140327.2km/h
10位21フランコ・モルビデッリDUCATI1’58.225333.3km/h
11位72マルコ・ベッツェッキAPRILIA1’58.343334.3km/h
12位42アレックス・リンスYAMAHA1’58.457330.2km/h