ミシュラン、CoTAチャレンジに向けた準備整う
ミシュランとMotoGPライダーたちは今シーズン初、そして2019年以来となるアメリカ合衆国に向かい、テキサス州オースティンに程近い、Circuit of The Americas(CoTA)で開催されるアメリカズ・グランプリに臨みます。
起伏がありタイヤが摩耗しやすいバンピーな全長5.514km(3.426マイル)のサーキットは、これまで同様、MICHELIN Power Slickにとって厳しいチャレンジの場になります。サーキットはここ数年整備が進められてきており、特に2018年には再舗装が実施され路面表面のバンプが取り除かれています。
これにより路面コンディションはやや予測し難いものとなり、最適なタイヤ選択の判断が難しくなりました。さらに今年のレースで未知数なのが温度です。これまでここでのレースは平均気温が25°C前後の4月に開催されてきましたが、9月の平均気温は30°Cを超えるのです。
高さ76.5m(251ft)の展望タワーが目を引くCoTAは、MotoGP開催サーキットとして最も新しいサーキットのひとつで、ミシュランがここにやって来るのはMotoGPに復帰以来、これが5回目となります。反時計回りのコースには、ホッケンハイム、シルバーストン、インテルラゴス、そしてエステルライヒリンクといったサーキットの有名なセクションから着想を得た設計が施されています。
これらのコーナーは、ターン1への40m(133ft)の登り勾配、1,200m(0.74マイル)のストレート、そして非常に要求度の高い路面と相まって、ミシュランにとっても一年で最も大きなチャレンジの場のひとつとなっています。CoTAのために準備されるスリックタイヤは、11の右コーナー、9つの左コーナー、そしてタイヤを摩耗させやすい路面などに対応すべく選択されています。
ソフト、ミディアム、そしてハードコンパウンドが用意され、3種類のフロントタイヤはすべて左右対称設計ですが、4種類(再舗装された路面に対応したハードコンパウンドを追加)のリアタイヤは、ストレスが一層高まる右側をよりハードとした左右非対称設計としています。
MotoGP復帰以来、これまでオースティンでウエットレースとなったことは一度もありませんが、雨が降る可能性は常にあります。MICHELINPowerRainは、各ライダーが濡れた路面でも限界までプッシュできるよう設計されています。前後ともソフトとミディアムコンパウンドが用意され、リアはスリックタイヤ同様、右側をよりハードとした左右非対称設計となっています。
ミシュランモータースポーツ2輪マネージャー ピエロ・タラマッソ
「カタールでのシーズン開幕2連戦以来、初めてヨーロッパを離れることは誰にとっても大きな変化ですが、米国のファンの前に戻り、現在MotoGPで行われているエキサイティングなレースをご覧いただくのは素晴らしいことです」
「CoTAは、タイヤから見れば非常にチャレンジングなコースといえます。これは高低差が大きく、様々なコーナーが組み合わされたレイアウトだけでなく、グリップレベルの判断が非常に難しいことにも起因しています。これについては私たちがこの時期ここでレースをした経験がないことから、今年はさらに複雑のものにしています。」
「路面温度は私たちが知るものとはかなり異なる可能性がありますし、2019年4月以来、ここでレースを行っていないので、この間に多くのことが変わっているかもしれません。とはいえ私たちの供給するタイヤによって、すべてのライダーがいつものように限界までプッシュすることが可能となり、エキサイティングで緊迫したレースを見せてくれるに違いないと確信しています。」
走行は10月1日金曜日に2回予定されているフリープラクティスセッションから開始され、土曜日にもさらに2回のプラクティスセッションが行われます。これに続いて公式予選1と公式予選2が実施され、レースのスターティンググリッドが決定します。そして20周で争われる決勝レースは日曜日の現地時間14時00分、日本時間月曜日午前4時00分にシグナルがブラックアウトしてスタートします。その後、選手権は2021年シーズン最後のグランプリ3戦のためヨーロッパに戻ります。
(Source: michelin)
(Photo courtesy of michelin)