ソールドアウト状態のヘレスで開催されたスペインGP決勝は快晴のもとで行われた。優勝が期待されたマルク・マルケスはスタートで失敗、挽回しようとスタート直後にフランチェスコ・バニャイアと激しく接触、その隙を付いてファビオ・クアルタラロがレースをリードする展開に。
ファビオ・クアルタラロを追う中でアレックス・マルケスがフランチェスコ・バニャイアを交わして2位に浮上すると、ジリジリとファビオ・クアルタラロを追い詰めてオーバーテイク。そのまま最後までレースをリードして優勝。これはアレックス・マルケスにとってはキャリア初のMotoGPクラス優勝となった。
2位となったのはファビオ・クアルタラロ。フランチェスコ・バニャイアを最後まで寄せ付けずに完走し、2023年インドネシアGP以来となる表彰台を獲得。実に560日ぶりの快挙となった。3位はフランチェスコ・バニャイアとなり、決勝レースでの表彰台を積み重ねた。

なお、フランチェスコ・バニャイアを追う中でマルク・マルケスは序盤に転倒し、オースティンに続き決勝レース中の手痛いミスとなった。しかしマルケスはコースに復帰しライバルを次々と追い抜いて12位でレースを完走する意地を見せた。
4位はカタールに続いて存在感を発揮したマーべリック・ビニャーレス、5位ファビオ・ディ・ジャンアントニオ、6位ブラッド・ビンダー、7位ペドロ・アコスタ、日本の小椋 藍は着実に前のライダーをオーバーテイクしていき8位となりアプリリア最高位でゴール。9位はエネア・バスティアニーニ、10位ルカ・マリーニとなった。
優勝アレックス・マルケス
「MotoGP初優勝がヘレスだなんて、最高の気分で言葉になりません。すべてのコーナーがお客さんで埋まっていてこれ以上のことは望めません。レースは序盤でアタックしすぎたので、少し落ち着いて自分のペースを取り戻して集中をしていきました。レースをコントロールしつつ後続にはチャンスを与えないようにしていきました。素晴らしいレース内容でしたね。」
2位ファビオ・クアルタラロ
「最高の気分です。表彰台に戻ってこれたこともそうですし、アレックスとの差も大きくなかったです。ペッコを0.5秒差で背負ってのレースは本当にタフでした。長年表彰台から遠ざかっていましたが、ヘレスで表彰台に戻ってこれたことが嬉しいです。すべてのファンに感謝したいです。ル・マンでお会いしましょう。」
3位フランチェスコ・バニャイア
「今日の観客は凄かったですが、今日のようなレースは嫌ですね。前のライダーを抜こうとして抜けずトライするたびに離されてしまいました。アレックスの初優勝を祝福したいですが、それよりも戦力の劣るバイクでここまでの走りをしたファビオには脱帽でしたね。」
スペインGP結果
順位 | ゼッケン | ライダー名 | メーカー | タイム |
1位 | 25 | アレックス・マルケス | DUCATI | 40’56.374 |
2位 | 20 | ファビオ・クアルタラロ | YAMAHA | 40’57.935 |
3位 | 16 | フランチェスコ・バニャイア | DUCATI | 40’58.591 |
4位 | 13 | マーべリック・ビニャーレス | KTM | 41’00.052 |
5位 | 11 | ファビオ・ディ・ジャンアントニオ | DUCATI | 41’03.641 |
6位 | 10 | ブラッド・ビンダー | KTM | 41’04.903 |
7位 | 9 | ペドロ・アコスタ | KTM | 41’06.138 |
8位 | 8 | 小椋 藍 | APRILIA | 41’07.297 |
9位 | 7 | エネア・バスティアニーニ | KTM | 41’12.253 |
10位 | 6 | ルカ・マリーニ | HONDA | 41’13.613 |
11位 | 5 | ヨハン・ザルコ | HONDA | 41’14.158 |
12位 | 4 | マルク・マルケス | DUCATI | 41’17.264 |
13位 | 3 | アレックス・リンス | YAMAHA | 41’17.494 |
14位 | 2 | アレイシ・エスパルガロ | HONDA | 41’20.052 |
15位 | 1 | マルコ・ベッツェッキ | APRILIA | 41’20.884 |
16位 | 25 | ラウル・フェルナンデス | APRILIA | 41’22.100 |
17位 | 7 | アウグスト・フェルナンデス | YAMAHA | 41’27.803 |
18位 | 32 | ロレンソ・サヴァドーリ | APRILIA | 41’45.677 |