ヤマハ発動機はヤマハ独自のリーニングマルチホイールテクノロジーを搭載した845ccの大型バイク「NIKEN(ナイケン)」の受注生産を開始します。コンセプトモデル発表時は本当に市販するのか懐疑的な声もありましたが、ついに市販となりました。
「TRICITY」に採用されているリーニングマルチホイールテクノロジーに加えて、専用開発された“新ステアリング機構”を採用しています。これによって「スポーティーで滑らかな旋回性や自然な操舵性」を実現しているとのこと。希望小売価格は1,782,000円で、カラーリングはダークグレーメタリックG(ダークグレー) となります。生産台数は年間400台となります。
外側片持ちフロントサスペンション(倒立式/タンデムフォーク)、410mmトレッド、2軸ステアリング機構により、45度のバンク角を実現し、前後50:50の理想的な重量配分から優れたハンドリング性能を発揮するとのこと。フレームはアルミとスチールを用いたハイブリッド・フレーム、リアアームはアルミ鋳造+パネル溶接となっています。タイヤには「NIKEN」専用開発の120/70 R15の V レンジタイヤをフロントに採用。
エンジンは直列3気筒845cc水冷 4 ストロークエンジンで、ベースとなっているのはMT-09のもの。クランクの完成モーメントはMT-09比で18%増加しており、FIセッティングを最適化したことでスポーティーでありながら、マイルドな操作性を実現しました。またアシスト&スリッパークラッチ、クイックシフトシステム、D-Mode、トラクションコントロールシステムに加えて、クルーズコントロールを装備しています。
「NIKEN」主要仕様諸元
| 認定型式/原動機打刻型式 | 2BL-RN58J/N714E | |
|---|---|---|
| 全長×全幅×全高 | 2,150mm×885mm×1,250mm | |
| シート高 | 820mm | |
| 軸間距離 | 1,510mm | |
| 最低地上高 | 150mm | |
| 車両重量 | 263kg | |
| 燃料消費率*1 | 国土交通省届出値 定地燃費値*2 |
26.2km/L(60km/h) 2名乗車時 |
| WMTCモード値(クラス)*3 | 18.1km/L(クラス3 サブクラス3-2) 1名乗車時 | |
| 原動機種類 | 水冷・4ストローク・DOHC・4バルブ | |
| 気筒数配列 | 直列3気筒 | |
| 総排気量 | 845cm3 | |
| 内径×行程 | 78.0mm x 59.0mm | |
| 圧縮比 | 11.5:1 | |
| 最高出力 | 85kW(116PS)/10,000r/min | |
| 最大トルク | 87N・m(8.9kgf・m)/8,500r/min | |
| 始動方式 | セルフ式 | |
| 潤滑方式 | ウェットサンプ | |
| エンジンオイル容量 | 3.40L | |
| 燃料タンク容量 | 18L(「無鉛プレミアムガソリン」指定) | |
| 燃料供給方式 | フューエルインジェクション | |
| 点火方式 | TCI(トランジスタ式) | |
| バッテリー容量/型式 | 12V, 8.6Ah(10HR)/YTZ10S | |
| 1次減速比/2次減速比 | 1.680 (79/47)/2.937 (47/16) | |
| クラッチ形式 | 湿式, 多板 | |
| 変速装置/変速方式 | 常時噛合式6速/リターン式 | |
| 変速比 | 1速2.666/2速2.000/3速1.619/4速1.380/5速1.190/6速1.037 | |
| フレーム形式 | ダイヤモンド | |
| キャスター/トレール | 20°00′/74mm | |
| タイヤサイズ(前/後) | 120/70 R15M/C 56V/190/55 R17M/C 75V (前後チューブレス) | |
| 制動装置形式(前/後) | 油圧式ディスクブレーキ/油圧式シングルディスクブレーキ | |
| 懸架方式(前/後) | テレスコピック/スイングアーム(リンク式) | |
| ヘッドランプバルブ種類/ヘッドランプ | LED/LED×2 | |
*1:燃料消費率は、定められた試験条件のもとでの値です。使用環境(気象、渋滞等)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状態などの諸条件により異なります。
*2:定地燃費値は、車速一定で走行した実測の燃料消費率です。
*3:WMTCモード値は、発進、加速、停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます。
「NIKEN」フィーチャーマップ

(Source: ヤマハ発動機)
(Photo courtesy of ヤマハ発動)
中の人は元スズキ(株)気になるバイクニュースを2014年から運営しています。愛車遍歴はGSX-R1000K5、DucatiモンスターS2R、Ducati 916、XR230F、GSX-R600 K7、最近はまた乾式クラッチのDucatiに乗りたいと思っています。