久々のレースリードに充実感

ファビオ・クアルタラロは、ポールポジション獲得から始まったスペインGPで久々にレースをリードできたことに大きな喜びを示した。スプリントではマルクとアグレッシブなバトルを展開し、本戦ではアレックスに抜かれた後も諦めず自分の走りを続け、2位表彰台を確保した。

ファビオ・クアルタラロ

「本当に素晴らしいレースでした。ポールポジションを獲得して、スプリントレースではマルクとアグレッシブにバトルをしました。自分のラインは他のライダー達とは少し異なりましたが、少しの間でもレースをリード出来たことは重要でした。アレックスに抜かれた後は1つのコーナーですら付いていくことは出来ませんでした。抜かれた後は自分の走りを続けて、少しでも良い位置での走行を続けようとしていました。」

「レースは本当に楽しみました。MotoGPレースをリードするのは本当に久しぶりでした。前に誰もいない状況でレースをリードするのは最高に気持ちいいですし、メンタル面で大きな意味がありました。自分達にスピードがあることも確認出来ました。しかしル・マンではあまり期待はしていません。カタールでは本当に苦戦しましたからね。ル・マンでは結果に対して楽観的に考えていませんが、将来的に今日のようにチャンスを活かせるレースがあれば全力で掴みにいきます。」

「今日の自分のゴールは最初の数ラップで良いペースで周回を続けることでした。いずれにしてもレース序盤で苦戦することは変わっていないんです。」

「今日のバイクはオースティンと変わりません。ただセッティングをいじくり回すのをやめました。現時点でバイクの改善に役立つ何かはありませんし、明日のテストでも何かあればいいなという程度の感覚です。今はバイクはそのままで、自分自身の力でバイクの限界をさらに引き出そうとしている状況です。次回のレースでもバイクに変化はありませんから、次回のレースには全く期待していません。」

「今週末はほぼリアの振動はありませんでした。高速の左が連続するターン7、ターン8は振動が少しありましたが、レース中はありませんでした。特にオースティンの長い右のような箇所ではチャタリングが発生します。他のヤマハライダーは振動が発生しているようんなので奇妙なのですが、今年はあまりチャタリングを感じていませんね。」

「自分はまだV4を試していません。新しいバイクに関しても今のバイクの関しても1つ言えること、改善したいことはブレーキングアプローチです。今はフロントに頼ったブレーキングをしているんです。これは1人で走っている時は問題がありません。ただ、ミスをしてしまうとバイクがかなり暴れるんです。いずれにしても自分が欲しいのは競争力が高いバイクです。そうしてライバル達とバトルをしたいんです。」

「次のル・マンは自分には合っているトラックです。ハードブレーキングがありますがタイヤへの攻撃性はあまりありません。カタールはタイヤへの攻撃性が高いトラックで、ヤマハが10で走っているとするとDucatiはより少ない労力でスピードを発揮しています。そうするとレース後半でタイヤが厳しい状況で差が出来てしまいます。ここではタイヤの摩耗が少ないのでプッシュを続けることが出来ました。ル・マンは似たトラックと言えますが、自分自信にも期待を上げてしまうと5位でも嬉しくなくなってしまいます。もちろん全力を尽くしますし、表彰台を獲得したいとは思っていますけどね。」

(Photo courtesy of michelin)