2025年のMotoGP世界選手権もいよいよ終盤戦。第19戦オーストラリアGPに向け、ホンダHRCカストロールのルカ・マリーニとジョアン・ミルは、全力で戦う構えを見せている。1997年から継続してカレンダーに名を連ねるフィリップアイランドは、その美しい景観と高速レイアウトでMotoGPでも屈指の名物サーキット。荒々しいバス海峡のすぐそばに位置し、全長4.45kmの高速かつ流れるようなレイアウトが毎年激戦を生み出してきた。ホンダHRCはこの地で過去15回のプレミアクラス優勝を飾っており、実績も十分だ。

前戦インドネシアGPでは安定してトップ5圏内を維持したルカ・マリーニは、今週末も表彰台を見据えている。2024年のフィリップアイランドでも堅実な週末を過ごしたマリーニは、今季のRC213Vの進化と自身のパフォーマンス向上により、さらなる飛躍を狙う。気まぐれな天候をどう乗りこなすかが鍵となる。一方、ジョアン・ミルにとってフィリップアイランドは特別な場所だ。2015年にこの地で世界選手権デビューを果たし、2017年にはNSF250RWでMoto3タイトルを獲得している。

ルカ・マリーニ

「自分たちがやるべきことは、これまでと変わりません。ロンボクでは多くのことを学び、それをオーストラリアで活かす準備は整いました。フィリップアイランドは、他とは異なる特別なサーキットです。天気が良ければ、本当に走っていて楽しいですし、予報が少しでも良くなることを願っています。自分たちが持っているパッケージを最大限に活かし、結果を出すこと、それが目標です。」

ジョアン・ミル

「オーストラリアには良い思い出がたくさんあります。毎年フィリップアイランドで走るのを楽しみにしていますし、ここはライダーの力が結果に大きく影響するサーキットだと思います。今年は過去と比べて、マシンパッケージが大きく強化されているので、日本やインドネシアのような戦いがもう一度できればと思っています。予選で良いポジションを獲得し、決勝日の風の状況をしっかりと見極めて、全力で戦うつもりです。」