オーストリアGPにおいて、クリスチャン・ガバリーニがブルノでのホルヘの走りを振り返っています。周囲がタンクの要因が大きいと考えるほど、Ducatiとしてはタンクばかりがパフォーマンス改善のきっかけになったとは考えていない(もしくはそうとは言いたくない)ようです。

クリスチャン・ガバリーニ

「ホルヘのブルノの内容にはさほど驚いていません。彼とはレース前に随分話していましたから。その時点では逃げ切るようなペースはないということはわかっていました。最初は終盤に追い上げるという方針に対して彼もあまり乗り気ではありませんでした。こういう形で優勝を目指すのは簡単ではありませんから。ただこうして最後の2周、3周で追い上げるという新しいホルへ・ロレンソを見ることが出来ました。レッドブル・リンクに対する期待は大きいです。Ducatiのスタイルに非常に合っていますから。ただ天候もありますし難しいレースにはなるでしょう。両ライダーから素晴らしいレースを期待しています。しかし年々マルケスが接近してきてはいます。素晴らしい戦いが期待出来るでしょう。」

「シーズン序盤は求めている方向に少しづつ進んでいましたが、毎回何かが足りないという状況でした。ムジェロでのホルへの初勝利はDucatiにとっても非常に意味のある場所での勝利でした。今年はシーズン前テストの後は調子が悪かったので、ムジェロでこういった素晴らしい結果を得るというようなことが必要だったんです。間違いを恐れずに言うと、タンク形状の変更はごく小さな変更であって、1年半作業をしてきた膨大な内容の中の一部分に過ぎません。ホルヘは特にブレーキングポイントで苦戦をしており、腕、肩に負担がかかっていました。彼からも繰り返し改善要求が出ていたんですが、このエリアに関しての最適解を見つけることが出来ずにいました。ただ、正直なところ燃料タンクにばかり話題が集中し過ぎている気がします。」

「基本的にホルへはライディング中に3つのマップ全てを使用しています。この3つのマップというのは、エンジンパワー、エンジンブレーキなども3種類なんです。ダニロはホルへと同様のシートなどを試して良い感触を得ました。マップに関してペトルッチが話している違いというのは私はよくわかりません。レース後半で他のメーカーよりもタイヤが残っているということが強みという指摘については、タイヤの特性もありますからなんとも言えません。ただタイヤ温存に一番効くのは、ライダーがいかにコントロールするかという部分で、昨年は特にドヴィツィオーゾがタイヤの温存がうまかったですね。今年はもう少しバランスしているようにも思いますが、依然としてライダーが与える影響が一番大きいですね。」

(Source: Ducati)

(Photo courtesy of michelin)