- 2024年の中断を経て、MotoGPがアルゼンチン・テルマス・デ・リオ・オンドで再開
- ミシュランは綿密なデータ分析に基づき、特有の気候条件に対応するタイヤパッケージを開発
- MICHELIN Power Slickタイヤは、低グリップでアグレッシブなトラックに挑む
ミシュラン 2025年アルゼンチンGPで再び挑戦
MotoGP世界選手権は、2024年の開催中止を経て、再びアルゼンチンのテルマス・デ・リオ・オンドで開催される。ミシュランは、この過酷なサーキットに対応するため、膨大なデータベースをもとにタイヤパッケージを開発。MICHELIN Power Slickは、フロントに3種類、リアに2種類のコンパウンドを準備し、過酷なコンディションに備える。

過去のアルゼンチンGP
2023年のアルゼンチンGPでは、ブラッド・ビンダーがTissotスプリントで優勝し、日曜日の決勝ではマルコ・ベツェッキがウエットコンディションで勝利。ドライ用のスリックタイヤ、ウエット用のPower Rainタイヤがそれぞれ活躍した。

過酷なサーキットでの挑戦
2008年に開設され、2014年に再舗装されたテルマス・デ・リオ・オンドは、全長4.806kmの難関コース。特にアルゼンチンの夏の終わりにあたるこの時期は、路面温度が50°Cを超えることもあり、バイクとタイヤに過酷な負荷がかかる。特に1,078メートルのロングストレートと、その先に待つ急ブレーキングゾーンが、熱変動に拍車をかける。
ミシュラン二輪モータースポーツマネージャー ピエロ・タラマッソ
「このサーキットは非常に特殊で、アスファルトはタイヤに対して攻撃的ですが、施設の使用頻度が低いためグリップは低いです。2年ぶりの開催となるため、チームはバイクのセットアップをゼロから始める必要があります。フロントタイヤは2023年と同様のコンパウンド、リアはソフトとミディアムを選択しました。ミディアムは昨年よりもやや柔らかく、パートナーのニーズに対応します。フロント・リアともに左右対称の仕様ですが、コーナー数の偏り(左5、右9)には注意が必要です。初日の走行が週末の鍵となりますが、ミシュランは全力でサポートします。」
雨天時にはMICHELIN Power Rainを投入。フロントはソフトとミディアムの対称仕様、リアは右側を強化した非対称コンパウンドで対策する。

打ち破るべき記録
- コースレコード:マルク・マルケス(2014年、1’37.683)
- 最多勝利・ポールポジション:マルク・マルケス(勝利3回、ポール5回)
- 決勝最速ラップ:バレンティーノ・ロッシ(2015年、1’39.019)
- 最高速度:ホルヘ・マルティン(2023年、345.5 km/h)
2025年アルゼンチンGPスケジュール
- 3月14日(金)
- フリー走行1:10:45~11:30
- フリー走行2:15:00~16:00(上位10名がQ2進出)
- 3月15日(土)
- フリー走行3:10:10~10:40
- 予選Q1:11:15~11:30
- 予選Q2:11:40~11:55
- Tissotスプリント(12周):15:00~
- 3月16日(日)
- 決勝(25周):15:00~
(Photo courtesy of michelin)