ポルティマオ(ポルトガル)で開催された2025年FIMスーパーバイク世界選手権(WorldSBK)第2戦。現王者トプラック・ラズガットリオグル(ROKiT BMW モトラッド WorldSBK チーム)が、全3レースを完全制覇する圧巻のパフォーマンスを見せ、観客53,000人以上からスタンディングオベーションを受けた。

ポールポジションからスタートしたトプラック・ラズガットリオグルと BMW M 1000 RRは、スーパーポール、レース1、スーパーポールレース、レース2すべてで優勝。週末の全セッションをP1で終える完全勝利を達成し、最大ポイントを獲得した。さらに、複数のラップレコードも樹立し、その速さを数字でも証明した。

トプラック・ラズガットリオグル

「今週末は本当に全てのコーナーで限界まで攻め続けました。チームの皆さんに心から感謝しています。全員が非常にハードに働いてくれて、セッションごとにバイクがどんどん良くなっていきました。ニコロ・ブレガにもおめでとうを言いたいです。今週末の彼は本当に素晴らしかったし、非常に強かったと思います。彼との戦いができて本当に嬉しいですし、きっと観ていた皆さんもレースを楽しんでくれたと思います。

「自分は戦うことが大好きなファイターです。絶対に諦めません。バイクはまだ100%の状態ではありませんが、僕はただ勝利のためだけにプッシュしていました。昨日のレース(Race 1)は特に難しかったです。何度もフロントを失いかけて、ただニコロについて行きながら勝機を伺っていました。それでも素晴らしいバトルになったと思います。」

「今日のレースではペースが本当に速く、自分もハードに攻めましたが、昨日よりも良い感触がありました。バイクを改善できたし、グリップも感じられました。今週はポールポジションと3勝を目標に来ました。それをすべて達成できて、自分にとって信じられないほど素晴らしい週末になりました。フィリップアイランドのあとで、こうして強さを取り戻せたのは大きな収穫です。これからのレースがどうなるか、楽しみにしています。」

クリスチャン・ゴンショー(BMWモトラッド・モータースポーツ テクニカルディレクター)

「非常に濃密な週末でした。まず最初に、金曜のフリープラクティス1を技術的な問題で走れなかったことについて、トップラックには申し訳なく思っています。ただ、チームとしては集中力を切らさず、クリーンな作業を続け、FP2以降は両ライダーともに万全の準備ができていました。 ほとんどすべてのセッションで、2人のライダーが素晴らしいパフォーマンスを見せてくれたと思います。トップラックはラップレコード、ポールポジション、そして3連勝。ミッキー(ファン・デル・マーク)も常に上位を走っており、BMWにとって非常に強力な週末となりました。」

「ヨーロッパに戻ってこれたこと、そしてこのポルティマオのレイアウトで2025年型のバイクパッケージが非常に良く機能しているのを確認できたことは、大きな収穫です。つまり、これまで話題になってきた“過去の問題”は過去のものとなり、今は“現在”に集中できているということです。テストでもレース週末でもドライコンディションが多く、バイクの仕上げやセットアップの微調整にしっかりと時間をかけられました。エンジニア、メカニック、ライダーたち全員がバイクの力を最大限に引き出してくれており、今のパッケージは確実に戦えるものです。次戦アッセンに向けて、この勢いを維持していきます。」

(Photo courtesy of BMW)