チェコで開催された予選ではフランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)がQ1から巻き返してポールポジションを奪取。今季初、そして2025年初のポールを手にした。Q2では終盤にマルク・マルケス(ドゥカティ)が転倒。最終タイムアタック中はフランチェスコ・バニャイアのタイムを大きく下回るタイムだったが、ヨハン・ザルコの転倒に気を取られて転倒、これで2番手に終わった。フロントロー3番手にはファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)が滑り込んだ。
ランキング2位のアレックス・マルケス(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP)は3列目8番手に留まり、王者ホルヘ・マルティン(アプリリア・レーシング)は4月以来の予選復帰で12番手と苦戦した。

Q1:バニャイアとラウル・フェルナンデスがQ2進出、ディ・ジャンアントニオは届かず
2022年と2023年の王者バニャイアに注目が集まったQ1だったが、序盤は波乱含み。2回目のアタック中に6番手でピットインし、ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(プルタミナ・エンデューロVR46)と代役ポル・エスパルガロ(レッドブルKTMテック3)が暫定通過圏を占めた。
しかしバニャイアは2本目で1分52秒715を記録して0.4秒差でトップ浮上。一時アレックス・リンス(ヤマハ)が2番手に入るも、再びエスパルガロが上回る展開。その後ディ・ジャンアントニオがタイムを縮めたものの0.184秒届かず3番手。ラウル・フェルナンデス(トラックハウスMotoGPチーム)が0.060秒差で2番手に滑り込み、バニャイアとフェルナンデスがQ2へと進出した。

Q2:マルク・マルケスが終盤に転倒、ポールはバニャイアに
Q2最初の基準タイムはマルク・マルケスの1分52秒522。クアルタラロが0.093秒差の2番手に続き、ベッツェッキとアコスタが3、4番手。復帰戦のマルティンは暫定10番手。残り5分でアタック開始のバニャイアは、セクター2で0.119秒、セクター3で0.133秒マルケスより速く、0.219秒差で暫定ポールを奪取。その後のアタック合戦で、ベッツェッキがターン1でグラベルにはみ出し前列圏を失い、黄旗により多くのライダーのラップが無効となる。
しかしフェルナンデスは有効ラップを記録し、12番手から5番手へジャンプアップ。これによりアレックス・マルケスは7番手に後退。ラストアタックではバニャイア、マルク・マルケス、クアルタラロ、アレックス・マルケス、アコスタが接戦を繰り広げる。
先頭でタイムを更新していたマルク・マルケスだったが、ターン13で転倒。直前にヨハン・ザルコ(ホンダLCR)も同じ場所でクラッシュしており、金曜最速組が揃って転倒となった。これでポールはバニャイアの手に。チームメイトのミスを突き、今季初の予選トップを奪った。