マルク、弟アレックスとの明確なスピード差を認識

マルク・マルケスはアレックス・マルケスとのスピードの差を肌で感じながらレースプランを組み立てた。FP1からペースの違いは明白で、新品はもちろんユーズドタイヤでの差も大きかったため、彼の作戦は「弟についていく」ことだった。ストレートで追いついた際には、わざとスロットルを閉じ弟の後ろに留まり、タイヤをセーブしつつ3位との差を広げ、後半勝負を狙った。勝負の最後、アタックを試みたがターン7でワイドになり、10でも取り戻そうとしてまたワイド。そこで「完全に諦めた」という。そして彼は、弟がスプリントでも決勝でも自分より速かったことを称えつつ、兄弟だからこそ互いの“得意”“不得意”が際立つと語った。

FP1から続く苦戦とタイヤ戦略

「優勝を目指していましたがFP1から常にアレックス・マルケスがスピードがありました。新品タイヤでも差がありましたけど、ユーズドではさらに差がありました。今日の戦略はアレックスについていくことでした。3周か4周目ではストレートで追いついてしまったんですが、彼の後ろで走行するためにストレートをあえて閉じたくらいです。タイヤをセーブして3位選手と差を広げて後半にアタックを狙いました。最後にアタックを行いましたが、ターン7でワイドになってしまい、ターン10で取り戻そうとしてさらにワイドになりました。これで完全に諦めたわけです。」

アレックスの復調と兄弟ならではの視点

「常に優勝を目指していますが、弟は手の怪我から復帰してから今回のレースで優勝ということで、優勝にふさわしいでしょう。シルバーストーンではスプリントで、今日は決勝レースで彼のほうがスピードがありました。兄弟ですが得意ポイントは異なっていて彼の強みは自分の弱みなんですよ。」

オーバーテイクを阻んだ最終セクションの差

「今日アレックスを抜けなかった理由は最終コーナーがアレックスのほうが速く、ターン9も彼のほうが速かったですね。ターン10のブレーキングポイントで接近することは出来てもオーバーテイクは出来なかったんです。」