モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチームは、カタルーニャGPを経て、2025年MotoGP世界選手権の第16戦、サンマリノGPに向けてミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリへと移動した。バルセロナでの手応えを追い風に、ファビオ・クアルタラロとアレックス・リンスは、今週末のレース、そして翌日に控える公式テストに向けて高い士気で挑む。
クアルタラロは、前戦カタルーニャでスプリント2位、決勝5位と好成績を収め、ランキング8位で今大会を迎える。思い出深いこのミサノでは、2021年にMotoGP世界チャンピオンを決めた舞台でもあり、2019年と2021年には表彰台2位を獲得している。ヤマハYZR-M1とのコンビネーションで再び力強いポイント獲得を狙う。
一方のリンスも、下位クラス時代にミサノを得意としており、Moto3で2013年・2014年と2年連続優勝、2016年のMoto2では2位表彰台を記録。MotoGPでは2018年に自己最高の4位を獲得している。現在はランキング19位と厳しい位置にいるが、カタルーニャGPでの転倒を経てコンディションは良好。再浮上に向けた一戦となる。
ミサノ・サーキットは1972年に建設され、1980年代から90年代初頭にかけてイタリアGPの開催地として知られた。2007年の安全基準改修により、現在のレイアウトへと変更され、MotoGPカレンダーに復帰。全長4.2km、右10・左6の計16コーナーを時計回りに走行する技術的なトラックであり、レース展開の激しさを高めている。

マッシモ・メレガリ(チームディレクター)
「カタルーニャGPは非常に収穫の多い週末でした。直後にはバルセロナでのプライベートテストもあり、そして今週末のミサノ、さらに月曜には公式テストが控えています。この短期間にイベントが連続するスケジュールはチームにもライダーにも負担がかかりますが、それでも全員がモチベーション高く臨んでいます。ミサノは我々にとっても特別な場所であり、雰囲気も素晴らしいので、まるで“第2のホームGP”のように感じます。今大会も楽しみにしています」
ファビオ・クアルタラロ
「カタルーニャGP全体を通してポジティブな内容でした。金曜は苦しみましたが、チームが素晴らしい仕事をしてくれて、土曜・日曜には良いレースができました。今回はFP1からうまくスタートを切りたいと思っています。このコースは自分にとって良い思い出のある大好きな場所です。Q2にストレートで進出し、いいスタートポジションを得て、レースを思いきり楽しみたいと思っています」
アレックス・リンス(#42 モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)
「カタルーニャGPの最後は本当に残念でしたが、日曜にはセッティングが改善されていました。すぐに次のレースがあるのはありがたいです。バルセロナで見つけた手応えを、ミサノで確かめられますから。さらに今週末が終わった後にはサンマリノGPのテストも控えているので、このトラックをたくさん走れるのが楽しみです」