今年は路面が一部再舗装されたことで、ミシュランにとってもデータがない部分があるというテルマス・デ・リオ・オンドですが、今回ミシュランは前後共に2種類のミディアムタイヤを投入し、前後4種類のタイヤを投入するとのこと。

ミシュラン、アルゼンチンでのチャレンジに向け南米へ

MotoGP™世界選手権第 2 戦はグランプリモ・モチュール・デ・ラ・レプブリカ・アルゼンティーナ(※アルゼンチン・グランプリ)。ミシュランはレースが開催されるアルゼンチンのテルマス・デ・リオ・オンドに向け、赤道を越える長距離の移動を開始しています。

南アメリカに位置するこのサーキットは、高温とタイヤが摩耗しやすい路面が特徴で、全長4,806mのサーキットの一部路面が再舗装されている今年は、この傾向が一層強くなることになります。したがってミシュランとチームには、この路面のタイプ、そしてかつての路面との違いに関するデータがないという状況です。これに合わせ、MICHELINPowerSlickには通常の前後3種類とは若干異なり、4つ目の選択肢が加えられて前後ともソフト、2種類のミディアム、そしてハードコンパウンドのタイヤが用意されます。

フロントの2種類のミディアムはコンパウンドに違いがあり、リアの2種類のミディアムはケーシングが異なるものとなります。ほとんどのタイヤは左右対称の設計となっていますが、リアのハードコンパウンドタイヤだけは右側のショルダー部分をよりハードとした左右非対称設計が採用されています。ライダーがテルマスのコースで最適なパフォーマンスを発揮できるよう、ミシュランは可能な限り多くの選択肢を提供します。

高速で抜けるターンとハードなブレーキングゾーンが組み合わされ、1キロを超える長さのストレート、9つの右コーナーと5つの左コーナーで構成されるレイアウトによって、テルマス・デ・リオ・オンド・サーキットはMotoGP開催サーキットの中でも最も高速サーキットのひとつに数えられており、2014年のMotoGP初開催以来、数々のドラマの舞台となってきました。ブエノスアイレスから約1,100kmというサーキットの地理的な位置もロジスティックス面で難題です。

テルマス・デ・リオ・オンドの街があるアンデス山脈のふもとに程近い、サンティアゴ・デル・エステロ州に行くだけでも、途方もなく長距離の移動が必要となるのです。そしてこの地理的な位置は、極めて高温、多湿のコンディションから集中豪雨に至るまで、非常に変わりやすい天候にもつながっています。ウエットコンディションとなった場合に使用される MICHELIN Power Rain タイヤは、前後ともソフトとミディアムのコンパウンドが用意され、リアはどちらのコンパウンドのタイヤも右側をよりハードとした左右非対称設計となっています。

2018MotoGP第2戦は4月6日金曜日に予定される2回のフリープラクティスセッションから走行が開始されます。土曜日にもさらに2回のフリープラクティスが行われ、決勝レースのスターティンググリッドを決定する重要な公式予選がそのあと行われます。そして25周で争われる決勝レースは4月8日日曜日、現地時間15時00分(日本時間9日月曜日03時00分、CEST20時00分、BST19時00分、UST/GMT18時00分)にスタートします。

ミシュラン・モータースポーツ 2 輪マネージャー:ピエロ・タラマッソ

「テルマス・デ・リオ・オンドは、ここでレースをした過去2年間にたくさんの課題を私たちに与えてくれたサーキットです。非常に高温になることがあり、路面はタイヤを摩耗させる性質が強く、さらに雨になって温度が大きく下がることもあるので、あらゆる事態に備えておかなければなりません。今年はこうした不確実性に、コースの再舗装という要素が加わります。コースについてはいくつか事前の情報はありますが、それは新しい路面においてレースやテストから得られるデータとは異なるため、私たちは正確に何が起こるか、ほとんど知識がないまま現地に向かうことになります。」

「それで、DORNAからシーズン開幕時にタイヤの割り当てを決定するよう要請された際に、私たちはアルゼンチンについては前後のスリックタイヤに4番目のオプションを加えることができるようにしたわけです。それによってすべてのライダーに、ライディング、バイク、そして変更されたコースに最適な組み合わせのタイヤを見出す機会を提供できるのです。MotoGP復帰以来、私たちが収集してきた知識によって、私たちはテルマスのコースに最適なタイヤを備えていると信じていますし、この週末に非常に速いタイムが記録されるのを期待しています」

<ミシュランタイヤ プレスリリース>