ドヴィツィオーゾの後ろにいなくてラッキーだったと語るマルケス。今回はリアにソフトタイヤを履いてレース前半に飛ばして逃げる作戦だったとのこと。転倒に巻き込まれていないからでしょうが、ロレンソの転倒については「無茶苦茶な操縦をしていたわけではない」としています。

マルク・マルケス

「今回はレース前にしっかりと作戦を練る必要がありました。自分はレース前半で戦闘力があったのでソフトリアを履いていたんです。後続でのクラッシュはドヴィツィオーゾが後ろにおらず、今週最速の1人でなかったペトルッチが後ろだったので妙だと思っていました。後半はリードはありましたけど、ファビオ、ヤマハが後半に速いとわかっていたのでプッシュを続けました。タイヤが路面に載れば載るほどヤマハが早くなるのはわかってましたしね。」

「ドヴィツィオーゾに関してはスリップについて抜くつもりでしたが、あのコーナーでドヴィツィオーゾが妙に減速したんです。それで何かあるのかもしれないと思い、念の為彼のイン側にいたのが正解でした。正直運が良かったですね。

「既にチャンピオンシップが決まったと思われがちですが、そうではありません。今日もリスクを取ってターン5で転倒しそうになっていました。まだ7戦ですしチャンピオンシップはまだ続いていきますから、何が起こるかわりません。レプソルも常に作業をしているとおり、タイトル獲得に向けて進んでいく必要があります。ファビオのようにあるライダーが速い時もありますが、重要なのは常に自分達は土曜、日曜にコンスタントだということです。」

「ターン10は改修後難しいコーナーになりましたけど、あれは安全上仕方ないことです。自分も改修前に転倒して壁に衝突するところでした。こういったレースアクシデントが起こり得るコーナーですが、他にも似たような作りのコーナーはあると思いますよ。」

ホルヘの転倒に関しては、皆がホルヘは何をやっているんだ?と攻めるでしょうが、自分はそう思いません。彼はちゃんとした走行ラインにいました。そこで不幸にもフロントを失ったんです。そこでドヴィツィオーゾとマーべリックがラインを外れたところにいてバイクが彼らにぶつかったわけです。MotoGPの場合は前に2台、3台バイクがいるとスリップストリームで止まりきれないような状況が起きるんです。4年前のオーストラリアのストレートではイアンノーネがホルヘのリアに突っ込んでいましたけど、あれはもっとひどかったですよ。

「自分は今回2回しかビデオを見てませんけど、ホルへは無茶苦茶な操縦をしていたわけではありません。不幸にもロレンソのバイクが転倒した先、ラインを外れた位置にドヴィツィオーゾとビニャーレスがいて、バレンティーノはそこに突っ込んでしまったんです。」

「今日はこのような波乱のレースを予想していました。序盤から7周くらいでトラックが滑りやすい時は自分が戦闘力を発揮したでしょうが、タイヤが路面に載った後は条件がよりイコールコンディションになると思っていたんです。ですから序盤にプッシュするという意味で、今回はソフトを選んだんです。ただ今日はファビオ、バレンティーノが速いことを予想していました。ドヴィツィオーゾも常にタイヤ温存が得意ですから、最後になるとかならずトップにいるだろうと思っていました。」
(Source: HRC)

(Photo courtesy of michelin)