5度の世界チャンピオンであるホルへ・ロレンソ、4度の世界チャンピオンであるマックス・ビアッジ、スズキで1960年台に活躍したヒュー・アンダーソンが、今シーズンのMotoGPでMotoGPレジェンドとなる。ホルへ・ロレンソに関しては引退を表明した日にMotoGPレジェントとなることが発表されている。

ホルへ・ロレンソは2003年に世界選手権で初優勝を飾り、2018年に68勝目を上げた。2006年、2007年には250ccクラスでチャンピオンを獲得、MotoGPデビュー戦でポールポジションを獲得、3戦目で初優勝した。MotoGPクラスでは2010年、2012年、2015年にチャンピオンを獲得。9年間在籍したヤマハでは44勝しており、2017年に移籍したDucatiで3勝。2019年にホンダに移籍し、シーズン終了と同時に引退している。

ホルへ・ロレンソ

「MotoGPレジェンドに名前を連ねるというのは本当に嬉しいですね。バイクレースを始めた時は世界選手権で走ることが目標でした。レースで優勝し5度のチャンピオンになれたということは自分の想像を遥かに上回ることだったんです。その先にMotoGPレジェンドになるというのはさらに難しいことだと思っていました。タイトルの数とは別で、レジェンドになるということは、このスポーツの歴史に名を残せたということでしょう。ドルナ、そしてFIMには今まで本当にお世話になりました。MotoGPレジェンドという選ばれたライダーの中に加えていただいた事を深く感謝します。」

マックス・ビアッジは1991年にグランプリレーシングに250ccクラスでデビューし、翌年に初優勝。1994年に初めてタイトルを獲得し、1995年、1996年、1997年と連続してタイトルを獲得。その後最高峰クラスにステップアップしルーキーシーズンに初優勝を遂げ、総合2位でシーズンを終えた。最高峰クラスデビューの1998年から2005年まで13勝、総合2位を3度獲得した。グランプリレーシングを離れたビアッジはワールドスーパーバイク世界選手権に参戦し、2010年、2012年にタイトルを獲得。引退後はSterilgarda Max Racing Teamを率いている。

マックス・ビアッジ

「MotoGPレジェンドになることは本当に誇らしいですね。アゴスティーニ、アスパー、ニエト、シーンなど、名だたるレジェンドの一員になれるんですからね。自分のレースの歴史が記憶されていくことが嬉しいですし、当時のハードワークが今でもしっかりと認識されるということが嬉しいです。この素晴らしい栄誉を自分に与えることを決めてくれたすべての方に感謝したいと思います。」

ヒュー・アンダーソンは1960年代に500ccクラス、350ccクラスで活躍し表彰台を獲得。その後125cc、50ccクラスでも活動を始めた彼は両クラスで優勝。1963年には125ccと50ccの両クラスで世界チャンピオンとなる。1964年にも50ccクラスでチャンピオンを獲得、250ccクラスでは総合3位でシーズンを終えている。1965年には再び125ccクラスでチャンピオンを獲得、50ccクラスは総合3位だった。彼はわずか6年間で25勝、4つのタイトルを獲得した後、1966年に引退している。

ヒュー・アンダーソン

「最初このニュースを聞いた時、自分はそんな大それた記録を残しただろうかと不安になりました。数時間後にようやくこのニュースを喜べるようになったんです。過去の記録もこうして評価してもらえること、異なる時代のライダーも過去を忘れず、同じ価値観を持っていることが嬉しいですね。」

現在までにMotoGPレジェンドとなっているのは、ジャコモ・アゴスチーニ、ミック・ドゥーハン、ジェフ・デューク、ワイン・ガードナー、マイク・ヘイルウッド、加藤大治郎、エディー・ローソン、アントン・マンク、アンヘル・ニエト、ウェイン・レイニー、フィル・リード、ジム・レッドマン、ケニー・ロバーツ、ケニー・ロバーツ・ジュニア、ヤーノ・サーリネン、ケビン・シュワンツ、バリー・シーン、マルコ・シモンチェリ、フレディ・スペンサー、ケーシー・ストーナー、ジョン・サーティース、カルロ・ウビアリ、アレックス・クリビーレ、フランコ・ウンチーニ、マルコ・ルッキネリ、ランディ・マモラ、コーク・バリントン、ダニ・ペドロサ、ステファン・ドルフリンガー、ホルヘ・マルティネス、ニッキー・ヘイデンだ。

(Source: dorna)

(Photo courtesy of michelin)