FIM MotoGP 2020年シーズンの各種レギュレーションを発表

FIM MotoGPの2020年レギュレーションを発表

FIMは2020年のMotoGPレギュレーションを公開した。注目すべきは2月のセパンテストに各メーカーが投入する新型バイクがどのような外観であるべきかを決めるボディワーク、エアロダイナミクスデバイスに関するレギュレーションだろう。今回発表されたボディワーク、エアロボディーに関するレギュレーションを簡単に説明しよう。

ボディワークの検査について

i) レギュレーションに合致しているかどうかの検査を受ける車両は、レースのフィニッシュラインを通過した状態での検査となり、いかなる機械的な調整も許可されない

ii) 開幕戦の技術検査が終了する前に、各メーカーはフォークのトラベル長を申告する必要がある。

iii) 検査時にモーターサイクルのリアはフットペグのみで支えられる必要があり、リアホイールは地面から3mm以上離れていてはいけない。

iv) 検査時にリーンアングルはつけてはならない

v) カメラなどはボディワークとみなさない
FIM MotoGPの2020年レギュレーションを発表

ボディワークについて

1 ウインドスクリーンその他のすべてのパーツの角は丸まっている必要がある。

2 エアロボディーの最大幅は600mm以下、リファレンスライン以下では550mm以下である必要がある。(※その他さらに細かい条件がつく)
・リアホイールサスペンションの可動と共に動くパーツ(スイングアーム、マッドガードetc..)はテーパードリアボディーリミット(※画像破線の部分だと思われる)の中に収まる必要はないが、最大400mm以下である必要がある。
・スイングアーム自体がエアロボディーの内部ではない場合、スイングアーム表面と同じ高さにあるスイングアームカバー、スイングアーム表面から10mmオフセットしたスイングアームカバーはエアロボディーのとはみなされない。
・フロントフェンダーを除くフロントサスペンションバネ下に搭載されるパーツ(ローターカバー、クーリングダクトetc..)は、ホイール中心から500mmの中に、ホイールセンター下では330mm、ホイールセンター上で365mmの横幅に収まる必要がある。
・ウインドスクリーンの幅は横幅300mm、縦幅370mmを超えてはならない。

3 ボディワークはフロントタイヤ先端を垂直に延長したラインから150mmの位置にあってはならない。

4 横方向から見た際に下記を満たす必要がある。
a) エアロボディーに属さない他のパーツと共に、リアホイールリム内側の一部または複数の部分で少なくとも50%は露出していること。ハブ、スプロケットは例外とし、Fig6のエリアAに位置しないリアマッドガードはエアロボディーの一部と見なさない。(※リアホイールカバーに関する規制)
b) フロントホイールのリム全体が見えること。フロントフェンダーによって隠れている部分を除いたフォーク、ブレーキ関連パーツ、フロントサスペンション付加物。
c) ライダーは通常の位置に座っていること。(※前腕は除く)
※透明なパーツの使用は許可されない

5 リアタイヤ後端を垂直に延長した線をいかなるパーツも超えてはならず、地面から50mm以内にいかなるパーツもあってはならない。

6 シートユニットはライダーのシートポジション後端から高さ150mm以内に収まること。 計測はシートパッドを除くフラットベースから90度の角度で行う。

7 フロントフェンダーは以下を満たす必要がある。
a) フロントホイールスピンドルから水平に引いた線から45度の線を超えない長さであること。
b) 末端はフロントホイールスピンドルから水平に引いた線を超えないこと。

8 可変するエアロダイナミクスデバイスは禁止とする。リンク、ベアリングなどを使用し、意図的に形を変える、ポジションを変えるなどの機構は不可。

9 アンダーカウルはエンジンが壊れた際に備え、オイル量の少なくとも半分、クーラントの少なくとも半分の容量があること。アンダーカウルには最大で25mmの穴を2つ備えることが必要で、ドライコンディションでは閉じられていることが必要。レースディレクションがウェットレースを宣言した時にこの穴を開けておくことが可能。(※排水性のため)
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MotoGPエアロボディーついて

エアロボディーを以下に規定する。

i) モーターサイクルが前進する際にフロントエアフローによってダイレクトに影響を与えるボディワークの部分。エアロダイナミクスにおいてライダー、モーターサイクルのボディパーツの影にならない部分で、フロントフェアリングとフロントフェンダーの2つの独立したパートから成り立つ。
a) フロントフェアリング、フロントフェンダーではないが、モーターサイクルが前進する際にダイレクトにエアフローに影響を受けるパーツ、エアロダイナミクスにおいてライダー、モーターサイクルのボディパーツの影にならないパーツ。
b) エアフローによって直接影響を受けないが、ライダーよりも前方にあり、後方に不可ってテーパー上になるパーツ。(※ドロップシェイプのフォークカバーなど)

ii) 横から見た際にエリアAに一部でも含まれるパーツで、ライダーが加速、原則、ステアリング、シフト操作をする際に絶対に必要でないもの。
a) エアロボディーは開幕戦前の技術検査前までにテクニカルディレクターに承認を受ける必要がある。
b) 承認はライダーごととなるため、ライダーごとに異なるエアロボディーを使用して良い。
c) エアロボディーのコンポーネント(フロントフェンダー/フロントフェアリング/エリアAとその他エアロボディーパーツ)の変更はシーズン中1回のみライダーごとに可能で、トラックでの使用前にテクニカル・ディレクターから承認を受ける必要がある。
※エリアAとその他エアロボディーパーツは1つのコンポーネントとみなすため、エリアAもしくはその他エアロボディーパーツどちらかのいかなる変更も、コンポーネントでの1回の変更とみなす。
d) 当初承認を受けたエアロボディーはすべて同時に使用される必要がある。
e) 以下のパーツを追加で使用することが可能。ただしモーターサイクルには少なくとも1本のレインタイヤが装着されていることが必要。
 i) ハンドガード(雨からのカバーエリアを増やすなど)
 ii) リアタイヤウォータースポイラー(取り付けられるパーツよりも幅は狭いこと、リアホイールセンターより前に位置し、エリアAに収まること)

f) 許可されたデザインを変えない範囲で、エアロボディーパーツから研磨、ドリリング、カットなどによって部材を除去することが可能。目的として許可されるのはクリアランスの確保、放熱性の向上などのみ。
g) エアロボディーになんらかのパーツを追加することは不可、いかなる形状の変更も認められない。
h) MotoGP参戦初年度のメーカーはエアロボディー形状の変更に回数制限はない。
i) エアロラインより下のエアロボディーの改造は許可されるが、干渉しているパーツとのクリアランスの確保の目的でのみ許可される。
j) 全てのエアロボディーの角は安全のため、最低R 2,5mmの丸みを帯びている必要がある。
k) エアロボディーのコンポーネントは、それぞれ別の時期にアップデートすることが出来る。また、当初承認されたエアロボディーと、アップデートされたエアロボディーを組み合わせることが可能。
l) いくつかのサーキットでは安全上の理由から、エアロボディーのサイドポッドを除去することが可能。(※ウイングレットなど)現状このルールが適用されるのはフィリップアイランドとなる。

FIM MotoGPの2020年レギュレーションを発表

(Source: FIM 2020_GP_Regulations)

(Photo courtesy of FIM)