ミシュランのMotoGPタイヤは、ブルノでのモンスターエナジー・チェコグランプリで低グリップの路面で最高の性能を発揮、ブラッド・ビンダーが優勝しました。
今週のコースにおける気温は50°C以上に上昇。5,403mのトラックにおいて3クラスのライダー達はグリップを発揮するために作業を行いました。MotoGPライダー達すべてと密接に作業を行うミシュランの技術者達は、滑りやすい路面において、最適なミシュラン・パワースリックタイヤの選択を手伝いました。
レースが始まると全てのライダーいはハードフロントタイヤを選択、リアはソフト、ミディアムで選択が分かれました。フランコ・モルビデッリが素晴らしいスタートからレースをリードし、ファビオ・クアルタラロを従えてレースを開始します。フランコ・モルビデッリはレースをリードし続け、13周目までトップに立ちます。
その後トップに立ったのはKTMのブラッド・ビンダーでした。ブラッド・ビンダーはルーキーとして3戦目でレースをリードし、ミシュランタイヤが発揮するグリップを発揮しながらリードを拡大しました。
ブラッド・ビンダーは最終的に2位のフランコ・モルビデッリと5秒もの差をつけて21周のレースで優勝。ブラッド・ビンダーの勝利は南アフリカ人ライダーとしてMotoGPクラスでの初優勝となり、KTMがMotoGPに参戦を開始してからの初優勝となりました。
KTMの優勝は、ミシュランが2016年にMotoGPに復帰してから、ドライコンディションで優勝した5つ目のメーカーということになります。
レース時間のトラック温度は46℃、いくばくかの風と雲が多少なりとも温度上昇を抑えました。COVID-19に対応したプロトコル実施のためにファンの姿はありませんが、TVファンにMotoGPは最高のショーを届けることが出来ました。
フランコ・モルビデッリは2位と同時に独立チーム1位を獲得し、3位のヨハン・ザルコはロングラップペナルティーを受けたにも関わらず素晴らしい走りで3位を獲得しています。
ヨハン・ザルコが走行したトラック部分は週末の間全く使用されておらず非常に汚れていましたが、ザルコはミシュラン・パワースリックタイヤの高いグリップを信用して、レーシングスピードで深いリーンアングルで走行。砂埃を巻き上げながらペナルティーをこなしてレースに復帰しました。そしてペナルティーを受ける前と同じ3位でレースに復帰しています。
それ以外にも2008年に再舗装されたのが最後となるコースで、ミシュラン・パワースリックタイヤのグリップを信頼してライダー達が激しいバトルを展開。4位にはスズキのアレックス・リンス、5位バレンティーノ・ロッシ、6位ミゲル・オリヴェイラ、7位ファビオ・クアルタラロ、8位中上 貴晶、9位ジャック・ミラー、10位アレイシ・エスパルガロとなり、トップ10に異なる6メーカーが存在する結果となりました。
ミシュランはこれよりオーストリアのレッドブル・リンクに向かい、日曜日にオーストリアGP、翌週に同サーキットでスタイリアGPを迎えます。
ブラッド・ビンダー
「今日は最高の1日でした。週末を通じて難しいコンディションでユーズドタイヤでグリップを発揮するために努力する必要がありました。ですから今日のレースにおけるパフォーマンスには満足ですね。皆が序盤は少し注意深く走行する必要があったと思います。しかし自分達は最高の仕事をすることが出来ました。最高のタイヤ選択を助けてくれたミシュランの技術者に感謝です。」
ミシュラン・モータースポーツ2輪マネージャー:ピエロ・タラマッソ
「ミシュランがMotoGPに復帰してから最も難しい週末でした。路面が非常に古いことからトラックのグリップは非常に低く、バンプの存在もライダーにとって厄介でした。しかしフロントタイヤの構造はバンプをしっかりと吸収する作りとなっていましたので、ライダ達は自信を持ってフロントをプッシュすることが出来ました。」
「今年新しく導入したリアタイヤは2019年にこのトラックでテストされており好評でした。しかしトラックコンディションの悪化、そして高い気温がタイヤの性能発揮への大きな障害となりました。技術者達は休みなく働き、全てのメーカーのライダー達に最適なソリューションを見つけるべく努力しました。」
「スピンの発生量からタイヤのグリップが減少していくことは明らかでしたが、これに対処すべくライダー達にアドバイスを与えレースに向けた戦略策定に協力することが出来ました。難しい週末でしたが、我々は学習し前進することが出来ました。MotoGP、そしてミシュランでの初優勝を達成したブラッド・ビンダー、KTMを祝福したいと思います。」
(Source: michelin)
(Photo courtesy of michelin)