ブレンボが分析する 2020年MotoGPオーストリアグランプリ

MotoGPチャンピオンシップで全てのMotoGPライダー達と密接に仕事をしているブレンボのテクニシャン達によると、 レッドブル・リンクはブレーキにとって最も要求が厳しいサーキットの1つになります。難易度指数1〜5段階では5に該当し、これはスペインのバルセロナと同様です。

F1のレースと同様にMotoGPのレースにおいても、ブレーキングシステムは10個のコーナーのうち7カ所で使用されます。F1でブレーキが使用される時間、ブレーキにかかる負荷は別物で、F1の場合のブレーキの難易度指数は3となります。

ブレンボのサムブレーキシステム

MotoGPライダーの3分の1以上がサムブレーキを使用しています。ブレンボが供給しているのは主に2タイプで、通常のタイプはサムブレーキとリアの2ピストンキャリパーとが繋がっているものです。

これはブレンボが1990年代に開発したもので、このタイプではサムブレーキとペダル操作の両方を同時に操作することが出来ません。つまりどちらかいずれかしか一度に使用できないタイプなのです。

しかしブレーキ経路が2つあるものは全く別で、リアの4ピストンキャリパーによってサムブレーキとペダル操作の両方を同時に行うことが可能となります。実際は、それぞれ片方の経路で、4つのピストンのうち2つを稼働させることになります。

オーストリアGPでのブレーキングについて

レッドブル・リンクでライダーたちは1周につき7回ブレーキを使用します。時間にするとトータルで27秒で、F1と比較すると17秒も長くブレーキを使用することになります。

レース時間に換算すると、バイクの場合は32%、F1の場合は16%となります。スピルバーグでの28周の間、MotoGPバイクはブレーキを12分半(750秒以上)使用します。ブレーキの使用時間が長いのはターン1とターン3そしてターン4で、すべての会社における減速Gは1.5Gに達し、速度は200km/hを超えています。

オーストリアGPの中で最もブレーキに厳しいブレーキングセクション

レッドブル・リンクの7箇所のブレーキングポイントの中で、3つがブレーキにとってハードな箇所、4箇所が中程度となります。F1の場合この4箇所は軽度なブレーキングポイントと考えられています。

MotoGPバイクで最も難しいのはターン4のブレーキングです。バイクのスピードは300km/hを超えないとは言え、ブレーキングセクションの時間は5.4秒間で、制動距離は259メートルに達します。速度は297km/hから83km/hへの減速となり、ブレーキレバーにかかる力は6.4kg、システムにかかる圧力は13.8barとなります。

(Source: Brembo)

(Photo courtesy of Brembo)