FIM スーパーバイク世界選手権(SBK)はその歴史で、2020年第6戦として初めてバルセロナでレースを行う。ピレリ(Pirelli)はスーパースポーツクラスに、2つのスタンダードオプションに加えて、新型のデベロップメントリアタイヤ投入。3つのクラスでチャンピオンシップの行方が決定していないことから、カタルーニャラウンドはタイトル決定において非常に重要なラウンドになる。

WSBKクラスでは5度の世界チャンピオンであるジョナサン・レイが現在ランキング1位。Ducatiのスコット・レディングが36ポイント差で2位となる。スーパースポーツクラスではアンドレア・ロカテッリが79ポイントで2位のジュールズ・クルーゼルに大差をつけており、ロカテッリはバルセロナでチャンピオンシップ優勝を決める可能性がある。

カタルーニャサーキットは1992年に誕生。全長4,627m、16のコーナーを持つサーキットだ。ほとんどのコーナーがワイドで高速なコーナーとなり、ストレートでは時速320km/hにまで達する。非常にテクニカルなトラックとして知られ、ストレートエンドでのブレイキングポイントも見所だ。最高峰クラスの周回数は20周で、レースの総合距離は93.1kmに達する。

WorldSBK、WorldSSPクラスのタイヤ


WorldSBKクラスではすべてのライダーがデベロップメントソリューションと、スタンダードソリューションのタイヤ、合計7種類を使用できる。内訳はフロント3種類、リア4種類だ。

フロントの3種類は、2種類のスタンダードタイヤと1種類のデベロップメントオプションとなる。スタンダードSC1は過去ラウンドでも使用されてきたタイヤで、スタンダードSC2は昨年使用されたデベロップメントSC2 X1071の進化版となる。

ミディアムデベロップメントソリューションのSC2 X1118も使用可能で、これはスタンダードSC2よりも安定性のあるタイヤで、アグレッシブなライディングスタイルを持つライダーに最適なタイヤだ。

リアタイヤに関しては4種類のオプションが使用可能だ。 1つ目がスーパーソフトスタンダードSCX、2つ目がソフトスタンダードSC0、3つ目がソフトデベロップメントソリューションSC0 Y0446で、路面温度が高い際により優れたパフォーマンスを発揮する。

そして最後にミディアムデベロップメントソリューションのSC1 Y0966となる。このタイヤにはよりhigh-performanceなコンパウンドが使用されている。なおスーパーボールセッションで使用が可能なスーパーポールタイヤも用意される。

フロント:WorldSBKライダー1名ごとのスリックタイヤ割当て本数

オプションA/SC1 SOFT STANDARD/9本
オプションB/SC2 MEDIUM X1118/7本
オプションC/SC2 MEDIUM STANDARD/9本

リア:WorldSBKライダー1名ごとのスリックタイヤ割当て本数

オプションA/SCX SUPERSOFT STANDARD/6本
オプションB/SC0 SOFT STANDARD/9本
オプションC/SC0 SOFT Y0446/8本
オプションD/SC1 MEDIUM Y0966/5本
オプションQ/QUALIFIER EXTRASOFT X0684/1本

WorldSSPクラスでは5種類のドライソリューションが使用可能です。そのうち2つがフロント、3つがリアとなります。フロントタイヤに関してはスタンダードソフトSC1、対摩耗性を高めたミディアムSC2が使用可能。

リアについてはスタンダードソフトSC0、スタンダードミディアムSC1に加えて、新しいデベロップメントソリューションとしてZ0360が使用可能となる。

このタイヤはモントメロでデビュー、スタンダードSC0と比較してソフトなタイヤで、高い路面気温、もしくは低グリップの路面で高いパフォーマンスを発揮するものだ。

いつものように悪天に備えて、全クラスのライダーたちはインターミディエートタイヤの使用が可能だ。

フロント:WorldSSPライダー1名ごとのスリックタイヤ割当て本数

オプションA/SC1 SOFT STANDARD/9本
オプションB/SC2 MEDIUM STANDARD/9本

リア:WorldSSPライダー1名ごとのスリックタイヤ割当て本数

オプションA/SC0 SOFT Z360/4本
オプションB/SC0 SOFT STANDARD/9本
オプションC/SC1 MEDIUM STANDARD/7本

(Source: Pirelli)

(Photo courtesy of Pirelli)