エネア・バスティアニーニとマーベリック・ビニャーレスがレッドブルKTM Tech3に加入することが決定したが、両ライダーはKTMと複数年契約を結び、2人はファクトリーチーム同様に最新のバイクを使用する。レッドブルGASGAS Tech3チームはレッドブルKTM Tech3にリブランドされ、チームは再びオレンジ色に戻り、トラック上でレッドブルKTMレーシングチームを補完する形となる。さらにユニークなのは、ファクトリー、サテライトという考え方はないというベイラーの発言で、4人一丸となってチャンピオンシップ優勝を狙う未来を考えていることが伺える。

ピット・バイラー(KTMモータースポーツディレクター)

「我々のプロジェクトでは、トップライダーにこれはGASGASかKTMか、バイクの違いについて話す事が難しいです。最終的に今年は異なるブランドを認知してもらうのに良い機会と決めましたが、レッドブルKTMライダー4人のラインナップのほうが最強だと感じています。このプロジェクトにレッドブルが付き合ってくれることに感謝しています。」

ビニャーレスの加入

「私たちが会って話をしたとき、マーべリックは私たちと一緒に働きたいという強い気持ちを示してくれました。彼のコミットメントは最初から非常に強かったです。彼には素晴らしいチームとバイクがあると感じていたので、彼が本当にオープンで真剣であり、他の誰かと交渉するために我々のオファーを利用しようとしているわけではないことに驚きました。」

「彼にとって、人間関係と良い環境での安心感は非常に重要です。彼は自信を持てば奇跡を起こすことができます。しかし、彼が快適でないと感じると、一つや二つのポジションを下げるだけでなく、大きく失敗するでしょう。だから、彼と一緒に働くための良いアイデアを持つ人、素晴らしい人々がチームに必要だと思います。彼が朝起きて、その日グランプリで勝つことを確信しているなら、彼はほとんど無敵でしょう。」

バスティアニーニへの期待

「エネアが幸せで自信を持てば、彼はパフォーマンスを発揮します。彼とマーべリックが参加するまでの時間を利用して、パッケージを可能な限り準備し、パフォーマンスを発揮できるようにする必要があります。世界最高のライダーを雇って表彰台を争うためのプレッシャーを感じています。」

「チームキャプテンは我々のグループの中でスタンディングで一番上の者です。その次が二番目、その次が三番目という具合です。これはクラシックな状況ではなく、一つのガレージがファクトリーチームで、もう一つがサテライトチームというわけではありません。」

難しい決断

「ジャックとアウグストを手放すのは本当に悲しいです。ジャックを彼が本来のレベルに戻せることを見せてくれることを本当に期待していました。ムジェロでポイント圏外になるのはジャック・ミラーのあるべき姿ではありません。将来がどうであれ、この状況を改善しなければなりません。これが我々の関係を終わらせる方法ではありません。」

「最終的には両ライダーにチャンスを与えるための時間がもっと長いと思っていましたが、ライダーマーケットは非常にプレッシャーがかかっていました。その1週間で話を始めて翌日に終わらせなければ、もう今回のチャンスはなかったでしょう。だから、前進するための厳しい決断をしました。何かを諦めることは計画になかったんです、絶対に。」

(Photo courtesy of KTM)