激闘のオースティンTissotスプリントを制し3連勝達成

マルク・マルケス(Ducati Lenovo Team)がアメリカズGP予選ポールポジションからスタートし、COTAのスプリントレースを制した。これでマルク・マルケスは開幕以来、ファクトリーDucatiで負けなしの記録を更新した。2位はアレックス・マルケス(BK8 Gresini Racing MotoGP)、3位は序盤にマルク・マルケス、アレックス・マルケスと激しいバトルを繰り広げたフランチェスコ・バニャイアとなった。

序盤の激しい戦い

今季最高のラップとも言えるオープニング。6番グリッドからフランチェスコ・バニャイア(Ducati Lenovo Team)が抜群のスタートを決め、ターン1でホールショットを奪取。しかし、ターン2でマルク・マルケスが即座に反撃し首位を奪還。ターン3では再びペッコがオーバーテイク。その後、マルケスがターン7でトップを奪い返した。

そのままマルクが先頭、バニャイアが2番手、アレックス・マルケス(BK8 Gresini Racing MotoGP)が3番手で展開。しかしターン17でマルク・マルケスのリアが激しくスライドし、あわや転倒となる大きなスライドをセーブ。順位を一時落とすも、ターン20でバニャイアと弟アレックスを一気に抜き去り首位を奪還。アレックスが2番手に浮上するというドラマチックな展開だった。

リズムを掴んでマルクが優勝位

トップに返り咲いたマルクはリズムを掴み、徐々にアレックスとの差を拡大。3周目には0.6秒差に。バニャイアは次第に先頭集団から遅れ、後方ではファビオ・クアルタラロ(Monster Energy Yamaha MotoGP)がプレッシャーをかけていたが、ターン15で大きなミス。これによりフランコ・モルビデッリ(Pertamina Enduro VR46 Racing Team)が前に出る。さらに後方ではファビオ・ディ・ジャンアントニオ(VR46)が追走。

5周目にはマルクのリードが0.4秒に縮まったが、再び0.6秒まで広がる。中盤にはVR46の2台とクアルタラロの間で激しい4位争いが展開され、残り4周では何度も順位が入れ替わった。残り2周でマルクは1.4秒のリードを築き、アレックスは依然としてバニャイアを抑えていた。しかし最終ラップに入るとアレックスが再び差を縮め、0.7秒差に。兄の3連勝を阻止できるかが注目されたが、最終的にマルク・マルケスが危なげなく走りきって優勝を手にした。

トップ5はDucati、ファビオ・クアルタラロが善戦

4位、5位はVR46のファビオ・ディ・ジャンアントニオ、フランコ・モルビデッリとなった。6位に入ったファビオ・クアルタラロはストレートスピードで圧倒的に劣るDucatiに食らいつき素晴らしい走りを披露。ヤマハ勢唯一のトップ10フィニッシュとなり、走行後にチームに暖かく祝福を受けた。

優勝マルク・マルケス

「今日は本当に転倒しそうでしたね。タイヤコンディションが異なっていて今朝のようにプッシュしていたところ路面グリップが低いことに気づき、本当に転倒するところでした。ペッコ、アレックスと良いバトルが出来ました。最後は自分のリズムで走行してギャップを維持出来ました。ミスももう1回あって追いつかれましたので、明日はしっかりと作業していきたいです。バイクはしっかりと機能していますね。」

2位アレックス・マルケス

「テキサスで2位という結果は優勝みたいなものです。マルクは全く別のレベルですから。良いスタートから狂ったようにプッシュしました。タイヤコンディションが朝と異なっていましたが、総合的に良い結果だったと思います。」は

3位フランチェスコ・バニャイア

「結果には満足しています。ラップごとに改善も出来ました。競争力を得られるまでに多くの周回を必要としました。しかしバトルを楽しみましたね。明日は1周目からさらに戦闘力を発揮したいです。」