フランチェスコ・バニャイアとマルク・マルケスは、カレンダーの中でも最も情熱的な週末のひとつに臨む準備が整っている。今週はナイトレースという特殊な雰囲気に包まれたドーハでカタールGPが開催される。
ロサイル・インターナショナル・サーキットは、常にDucatiに適したトラックであり、Desmosedici GPの技術的特性を引き出すことができる。Ducatiはこのサーキットで2004年以降8勝を挙げており、さらに直近3大会(2022年バスティアニーニ、2023年ディ・ジャンアントニオ、2024年バニャイア)で3連勝中だ。
アメリカズGPでの優勝を経て、総合ランキング3位につけ、昨年のロサイル勝者でもあるペッコ(バニャイア)は、初日のフリープラクティスから競争力を発揮すべく走り出す。
テキサスでレースをリードしながらの早すぎる幕切れには苦い思いを抱えているが、今シーズン前半を通じて非常に速さを見せており、スプリントとGPを合わせて5勝、ポールポジション3回を記録しているマルクは、このロサイルで1勝しか挙げていないものの、再び好成績の流れを取り戻すことを目指している。

バニャイア 連勝と王座奪還への布石
前戦アメリカズGPを制したバニャイアは現在ランキング3位(75ポイント)。昨年2024年のロサイル決勝でも勝利を収めており、3年連続でDucatiが勝利しているこのサーキットで連覇を狙う。
フランチェスコ・バニャイア
「勝利の後にまたすぐ走れるのは最高の気分です。オースティンでは感触が非常に良くなっていたし、ロサイルはDesmosedici GPの特性が活きるサーキットなので、さらに手応えを感じています。まだ改善すべき点も多いですが、このトラックでは大きなチャンスがあります。」
マルク・マルケス、悔しさを糧に再起へ
現在ランキング2位(86ポイント)のマルケスは、アメリカズGPでトップを走行中に転倒。今季これまでにスプリントとGP含め5勝、3度のポールポジションを獲得しており、Ducati移籍1年目とは思えぬ適応力を見せている。ロサイルではキャリア通算1勝を記録。
マルク・マルケス
「完璧な週末をクラッシュで終えてしまったのは本当に悔しいです。ただ、あれはほんの一瞬の出来事。すでに気持ちは切り替えています。Ducatiはこのサーキットで非常に強く、自分たちにも十分な戦闘力があります。焦らず集中して、再び流れを取り戻します。」