ホンダとヤマハは、MotoGPの開発特例を活用し、スペイン・バレンシアのリカルド・トルモ・サーキットでプライベートテストを行った。日程は4月15日(火)と16日(水)の2日間。両メーカーとも開発ライダーを中心にマシンの性能向上を図っている。
ホンダは、ステファン・ブラドルに加え、アレイシ・エスパルガロがRC213Vに再び跨がった。エスパルガロはプレシーズンテストでも好調を見せており、今回のテストでも戦闘力の向上に貢献している。
一方ヤマハは、負傷中のミゲル・オリベイラの代役として最近のオースティンとルサイルで出走したアウグスト・フェルナンデスを起用。さらに、ベテランテストライダーのカル・クラッチローも数か月ぶりにバイクに復帰した。メディアの間では、今回ヤマハが新型V4エンジンのテストを行っているとの憶測も飛び交っているが、詳細についてはまだ公式発表はない。

技術ディレクター、マックス・バルトリーニは、「2026年型M1には新しいV4エンジンを搭載する可能性がある」とコメントしており、今回のテストがその布石である可能性は高い。
この2日間のテストは、グラン・プレミオ・エストレージャ・ガリシア0,0・デ・エスパーニャ終了直後に控えるヘレス公式テストに向けた重要な準備期間となる。両陣営は現在の厳しい競争環境を打破し、巻き返しを狙う。
ここ数週間で、ホンダはカストロール・ホンダLCRのヨハン・ザルコによるカタールGPでの4位入賞などにより、コンストラクターズランキングで2位につけている。ヤマハも、モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチームのファビオ・クアルタラロがカタールでフロントロウからスタートし、7位でフィニッシュしたことで、改善の兆しを見せている。