冷静な走りで優勝
ミシュラン・グランプリ・ド・フランス ヨハン・ザルコ「最高の週末となりました」 MotoGP2025
ヨハン・ザルコは、雨に見舞われたル・マンでのレースで、スタート直後のミスとジョアン・ミルとの接触、コースアウトにもかかわらず、冷静な判断とタイヤマネジメントで勝利を手にした。レース中盤、ジャック・ミラーの転倒やマルク・マルケスの追い上げにも動じず、リズムを崩さずに走行を続けた。17年間のキャリアで初めて観戦に訪れた母親、満員の地元ファンの前での勝利は、彼にとって特別な瞬間となった。

ヨハン・ザルコ
「素晴らしいレースでした。多くの歴史がある中で自分の名前を書き示すことが出来ました。常に表彰台を獲得しようと思っていますがレインタイヤで結果を出すことが出来ました。ジャック・ミラーもこのコンディションで速いですからね。多くのライダーがスリックでレースをスタートしましたが、雨が降るだろうと思っていました。その中でジャックが転倒したことで優勝出来るかもしれないと思いました。マルクがレインにスイッチしたことで心配していたんです。でも彼もレインタイヤで限界を迎えたようでギャップが拡大していきました。いくつかのレースでは優勝を掴みにいくものですが、今日は優勝を待って手に入れる形でした。」

「スタートではかなりタイムを失いました。ターン1でバイクをしっかりと止められるか自信がなかったのでスターティングデバイスは使用しなかったんです。しかしこれでかなりタイムを失いシケインには外側からアプローチしました。ジョアン・ミルと激しくぶつかり左手がハンドルから離れてしまいましたし、ハンドル電子制御もダメージを受けていました。しかし走行に支障は無かったので、そこからレースを落ち着いて見ていきました。」
「17年間レースをしてきて母が観戦に来たのは初めてでした。今回は地元フランスで多くのファンがいて、スポンサーも沢山いる状況なので、観戦を誘ったんです。こういったレース展開となり素晴らしい週末でしたから、両親が観戦してくれて本当に嬉しいですね。」
「MotoGP2勝目は嬉しいですが、ここ地元フランスで週末の中でファンが自分の名前を何度も呼んでくれ。国歌も何度も聞きました。そして表彰台のトップでフランス国歌を歌うことが出来て、最高の週末となりました。ホンダにとっても最高の優勝でしたね。」
「ルチオがスローダウンしろと指示を出しているのは見えていましたが、あの時点で自分はリスクを冒していませんでした。それにル・マンはトリッキーなトラックですから走行のリズムを崩したくなかったんです。タイヤの温度を維持するためにも急激にリズムを崩すことは出来なかったので、走行リズムを維持していったんです。」
「ホンダとの交渉(2026年以降)は進んでいます。ホンダ、チームそしてホンダの作業内容には満足していますから、ホンダに残留することはほぼ間違いないでしょう。LCRにいてもホンダのフルサポートを得られていることもあります。この先どうなっていくかはいずれ決まるでしょう。」


