ミシュランは全てのライダーがMICHELIN Power Slickタイヤに信頼を起き、ウェットレースが宣言されたブルノをスリックで走行するのを見届けました。雨はレース直前に振りましたが、これ以上の雨はないという予報だったために、トラックが乾くのを待つためにレース開始が延期されました。これによってレースの周回数は21周から20周へと変更となります。

レースが開始された時に路面にはまだウェットパッチが残っていましたが、23名のライダー達は皆がスリックタイヤを使用。路面が乾いていったこともあり、23名のライダー達はMICHELIN Power Slickタイヤを履いて序盤からプッシュすることが可能でした。また序盤からライダー達が素晴らしいスピードを発揮、アレックス・リンスは3周目にレースにおけるファステストタイムを記録しています。

日曜のコンディションは激しい雨の土曜と打って変わったものでした。土曜は全てのライダーが練習走行、予選においてMICHELIN Power Rainを使用。ライダー達は雨の中で高いグリップを発揮するタイヤに信頼を置いて限界で走行することが出来ました。

マルク・マルケスは予選において素晴らしい走りでポールポジションを獲得。ウェットトラックにおいてMICHELIN Power Slickに十分な熱を与えることが出来たマルケスは、移りゆくコンディションの中で素晴らしいグリップを得ることが出来ました。

マルケスは日曜のレースでもスリックタイヤをウェット路面で機能させたように、予選では2位ライダーに2.5秒以上の差をつけてポールポジションを獲得。このマルケスのパフォーマンスは、ミシュランが常々目指している全てのライダーとメーカーに、いかなるコンディションにおいても最高の性能を提供するという目的が達成されていることの何よりの証明となった。

マルケスはレースでポールポジションを活かしてホールショットを奪う。マルケスはその後もリードを拡大。2位のドヴィツィオーゾに大きな差をつけたままレースを終了。これでマルケスは今季6勝目、チャンピオンシップスタンディングにおけるリードを更に広げた。これはマルケスにとって最高峰クラス50回目の優勝で、この偉業を達成した4人目のライダーとなった。同時にマルケスは全クラスでの優勝回数を76回とし、ライダーとして史上4位タイとなった。

マルケス、ドヴィツィオーゾに続いて表彰台を獲得したのはジャック・ミラーで、これで彼は独立チーム1位のライダーとなり、残り2周のタイミングでアレックス・リンスを抜いて3位となった。リンスが4位、カル・クラッチローが5位、バレンティーノ・ロッシは6位となった。

ファビオ・クアルタラロは7位となり、ルーキー・オブ・ザ・イヤー獲得のためのリードをさらに拡大。8位にダニロ・ペトルッチ、9位中上 貴晶、10位マーべリック・ビニャーレスとなった。ミシュランはブルノで月曜にテストを行い、2020年シーズンの新型タイヤをテストする。その後パドックは第11戦の舞台であるオーストリアに向かう。

マルク・マルケス

「練習走行や予選ではウェットの中をスリックで走るというクレイジーな状況でした。最初はウェットで走っていましたが、トラックが乾いてきたのでスリックを履きましたが、まだ濡れているところはありましたし、まだ雨も多少降っていました。ウェットではスリックの限界を把握するのは難しかったですが、思っていたよりちゃんと機能しました。レースはドライでしたが、あまりデータがない中でしたので、タイヤ選択は非常に難しかったですね。最終的にはハードフロント、リアソフトとしました。」

「フロントをハードにしたのは自分達にとってはベストでしたが、リアに関しては誰もが何を履けば良いかわからなかったでしょう。今日は序盤からプッシュしてどうなるかを見てみることにしました。後半はタイヤがスライドしてしまって難しい状況でした。時にスライドの仕方がシャープだと状況が掴みづらいのですが、今回はしっかりと挙動を理解することが出来たのでしっかりと制御することが出来ました。今週末はスリック、ウェット、ソフト、ミディアムなど全てのタイヤを使用して最高の結果を持ち帰ることが出来て嬉しいですね。」

2輪モータースポーツグループ・マネージャー:ピエロ・タラマッソ

「色々なことが起きた週末でした。しかし同時に、いかなるコンディションでもミシュランのタイヤが機能することを確認出来た週末でもありました。我々にとって実に有用なデータを多数収集することが出来たのが嬉しいですね。金曜のトラックは非常に汚れていて、午後にもあまり綺麗になりませんでした。通常は1日目の午後に綺麗になるものなんですがね。」

「これによってタイヤのスピニングが発生し、チームは最適なセッティングを見つけるために苦労することになりました。皆が土曜日に向けてベースを作っていたのですが、雨によってこれが無意味になってしまいました。ただこれによってミシュランはレインタイヤを使用することが可能となりました。
「レインタイヤはライダー達に素晴らしいグリップと同時に自信を与え素晴らしいタイムが記録されました。予選ではマルケスが濡れた路面でスリックタイヤを使用して高速ラップを記録。難しい路面におけるタイヤのパフォーマンスを証明しました。レースでは予選と似たコンディションながら、1コーナー、最終コーナー、ホームストレートが激しく濡れた状況でした。そのため安全のためにレースの開始時間の延期が宣言されたのです。」

「全てのライダーがこれらのコンディションでスリックを使用する準備が出来ていましたが、路面がさらに乾いたことでライダー達はスリックをタイヤを使用することがさらに明確となったのです。ミックスコンディションでタイヤは効果的に機能しました。」

「この後ミシュランはブルノでテストを行い、その後年間の中で元もユニークなトラックであるオーストリア、レッドブルリンクへと向かいます。今回は特別なリアタイヤを用意し、このトラックの暑さに対抗します。来週末のレースに関してもしっかりと準備を進めており、ミシュランが素晴らしいレースの一員になることを願っています。」

(Source: michelin)

(Photo courtesy of michelin)