”ファビオがペースを落とさなければ優勝は難しい”とマルケスに思わせるほどのペースで終始レースをリードしたファビオ・クアルタラロ。マルケスも”全盛期のホルへ・ロレンソのようだ”と語る通り、ヤマハのバイクの強みを最大限引き出して素晴らしいレースを展開した。今回は初優勝まで0.171秒で2位となった彼の、初優勝を見れる日は近いはずだ。

ファビオ・クアルタラロ

「今日のレースはミサノに似ていたと思いますが、ミサノでは最終ラップの前半でマルクに抜かれてしまったわけですが、今回は最終ラップ終盤までリードが出来ました。最終コーナーのブレーキングはあそこまでハードにブレーキングをしたのは今週初めてでした。ストレートの遅さはフラストレーションが溜まりましたけど、それでも8回もチャンピオンになった彼と、ルーキーの自分が戦うことが出来たわけですから、チームとして成し遂げた仕事に関しては満足すべきでしょうね。

「FP2ではリンスの後ろでヤマハのスピードが少し向上していると感じましたけど、今日はフロントでレースをリードしていたのでジャッジは難しいですね。ただ今日ここまで良い形で走行出来るとは思っていませんでしたね。セクター4はずっと調子が良かった区間で、最終ブレーキに関しても非常に安心感を感じていた区間なんです。」

「ミサノは確かターン14でマルクがコンパクトに曲がって負けてしまいましたけど、最終コーナーは立ち上がりが重要ですし、今回はなんとかして最終コーナーでアタックをしたいと思っていたんです。それに今回最終コーナーでアタックを仕掛けなければ、後悔で日本まで寝れなかったでしょうしね。これからもフロントでリードする展開でレースをしていきたいと思います。」

「ミサノと比べると今回のレースのほうが悔しいです。彼が目の前でチェッカーフラッグを受けるのをすぐ後ろで見ていたわけですから。でもオースティンを除けば全てのレースで表彰台を獲得しているマルケスとこうして戦うことが出来たことは本当に嬉しいことです。」

「最後、マルケスはターン11からの立ち上がりでしっかりと準備をしていたのもあって、自分はターン10でマルケスに非常に接近していたんです。そのためターン11の立ち上がりを今までのような形で行えず、ターン12で十分に接近することが出来なかったんです。一人で走っている時であれば、自分のラインでより快適に走行出来るんですけどね。とは言え、素晴らしいレースが出来ていますからまた挑戦しますよ。」

(Source: yamaha-racing)

(Photo courtesy of michelin)