ミシュランの次のミッションはイタリアに向かい、新たに舗装し直されたミサノ・ワールドサーキット・マルコ・シモンチェリを舞台に2週連続で開催される2つのMotoGP™と3つのMotoE™のレースに挑むことです。まずはサンマリノ&リビエラ・ディ・リミニ・グランプリ、次いでエミリア・ロマーニャ&リビエラ・ディ・リミニ・グランプリとなります。

全長4,226mのサーキットはアドリア海リビエラの海岸線近くに位置し、高速カーブとコーナー、低速ターンと短いストレートが織りなすその複雑なレイアウトは、フロントタイヤにより高い対応力を要求します。この2大会に向けて用意されたMICHELIN Power Slickのタイヤレンジは、ライダーとマシンに可能な限り最高のパフォーマンスを提供できるよう、新しい路面に対応した設計になっています。このサーキットの6つの左ターンと10の右ターンに対応するためにミシュランは左右対称設計としたソフト、ミディアム、そしてハードコンパウンドのスリックタイヤをフロントタイヤとして準備。

これに加えて規則上、再舗装されたコースで認められている4つ目のスペックとして、右側をよりハードとした左右非対称設計のハードコンパウンドのフロントタイヤを用意することでライダーの選択肢を広げています。リアタイヤについてはソフト、ミディアム、そしてハードコンパウンドで右側をよりハードとした左右非対称設計で用意されます。これはターンの数が多く、27周で争われる2つのMotoGPレースを通してタイヤの右側のストレスが増すことに対処するためです。


「サンマリノ・グランプリ」として知られるこの大会の開催場所と時期から、近年は雨に見舞われることが多く、それに対応するためMICHELIN Power Rainが準備されます。左右対称設計のソフトとミディアムのフロントタイヤ、そして右側をよりハートにした左右非対称設計のソフトとミディアムのリアタイヤが、ウエット路面でも究極のグリップをライダーに提供します。

リミニ市に程近いこのサーキットは、2007年の選手権復帰以来、MotoGP開催サーキットとして毎年、カレンダーに記されています。大会は熱いファンに支持されており、収容人数60,000人のサーキットはいつも満員となっています。今シーズンはこれまで新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策による規制から、MotoGPは無観客で開催されてきましたが、ミサノ・ワールドサーキット・マルコ・シモンチェリでの2レースは、初めてファンを迎えて開催されます。地元当局の要請により観客数は一日10,000人に制限され、入場者はソーシャルディスタンスに関する様々な規則や規制に従わなければなりません。

MotoGPの2大会は同じスケジュールで開催されます。金曜日に2回のフリープラクティスセッション、土曜日にさらに2回のフリープラクティスセッションが行われ、公式予選へと続きます。サンマリノ&リビエラ・ディ・リミニ・グランプリは9月13日日曜日の14時00分、日本時間21時00分にスタートします。エミリア・ロマーニャ&リビエラ・ディ・リミニ・グランプリはその翌週の9月20日日曜日に同じタイムテーブルで開催されます。

この2大会の間に、ミシュランはFIM Enel MotoE ™ World Cupの3レースにも、100%電動のエネルジカ・エゴ・コルサモーターサイクルの公式タイヤサプライヤーとして参戦します。今回は7月のスペイン、ヘレスでのデビューに成功した後、2020年に新しいMICHELIN Slick MotoEタイヤ(リアスリックが再設計され現在、全レンジでバイオマテリアルと再生資源を材料として採用)が使用される2番目のサーキットとなります。

ミシュランの新しいMotoEタイヤは、より効率的で環境にやさしく、さらにコンパウンドには持続可能な資源をその材料として使用しています。スリックタイヤはフロントがミディアム、リアがソフトで用意され(全大会で共通)、ともに左右対称設計です。雨天となった場合には、フロントにMICHELIN Power Rainソフトが、リアにエクストラソフトが共に左右対称設計でライダーに割り当てられます。

ミシュランはMotoEプラクティスセッション、さらに各レースへとつながるEポールの興奮に参加します。サンマリノ&リビエラ・ディ・リミニ・グランプリでは1レースを行い、9月13日日曜日、現地時間10時05分、日本時間17時05分にスタートします。翌週末にはエミリア・ロマーニャ&リビエラ・ディ・リミニ・グランプリでダブルヘッダーが開催されます。レース1は9月19日土曜日、現地時間16時15分、日本時間23時15分、続くレース2は9月20日日曜日、現地時間10時05分、日本時間17時05分にスタートします。

ミシュランモータースポーツ2輪マネージャー:ピエロ・タラマッソ

「連続開催のレースは時間的にとても厳しいのですが、今回の2大会では2つの週末に2つのMotoGPレースと3つのMotoEレースとがあり、そのプレッシャーはさらに大きくなっています。非常に多忙なスケジュールとなりますが、関係する者全員がそれぞれの役割に集中して、ライダーたちに同じ情報と支援を提供するよう徹底します。ミサノは通常とは異なるサーキットで、何が起こるのか本当にはわかりません。2018年には高いグリップを提供して、数々のレコードを破り、速く、安定したラップが得られました。ところが昨年は、路面のアスファルトが、まったくトラクションが得られないかのような状態だったので、今シーズンに向けた段階で再舗装されたのは良かったですし、様々なチームとライダーたちとテストを行いました。そのため今年のコンパウンド選択のためのデータが確保でき、あとはレースでどう機能するのか確認する必要があります」

「MotoEは最初の週に1レース、次の週末に2レースと、合計3レース行われます。私たちはバイオマテリアルと再生資源を材料とした新しいタイヤを使用します。このタイヤは7月のへレスで非常に良く機能しており、私たちはこのタイヤがライダーの必要とするグリップを持続可能なレースの形式で提供することに期待しています。これはミシュランにとって非常に重要なことなのです」

「また、このふたつの週末には大きな変更があります。これまでの5レースを無観客で開催してきましたが、今回初めて観客が入場してのレースを開催することになるからです。その数は、ミサノで行われるいつものレースよりも少ないですが、これは前進に向けた重要なステップです。特にこのパンデミックが始まった時にイタリアがどれほど苦しい思いをしたかを考えると、関係機関がこの決定を下し、ファンの入場を認めたことはとても前向きなステップです。私は我々全員が誇りに思えるショーをファンの皆さんにお見せできるよう期待しています」

(Source: michelin)

(Photo courtesy of michelin)