MotoGP今季7戦目の舞台は、伝統と格式を誇るシルバーストン・サーキット。2025年シーズンのスケジュール変更により、例年よりも早い時期での開催となったが、5.9kmの高速コースでは天候よりも混戦模様のレース展開が注目されている。Honda HRC Castrolは、前戦フランスGPでの巻き返しを狙うルカ・マリーニとジョアン・ミルを擁してイギリスへと乗り込む。加えて、今季3度目の出走となるHonda HRCテストチームからアレイシ・エスパルガロが再登場し、体制の強化が図られる。

マリーニ:安定感を武器にトップ10進出を狙う
ルカ・マリーニは今季ここまで全戦でポイントを獲得しており、現在ランキング13位。トップ10との差はわずか6ポイントに迫っている。昨年のシルバーストンでは7位入賞を果たしており、相性の良さを活かして更なる上位進出を狙う。
ルカ・マリーニ
「シーズンの出だしは良かったし、ここからさらに一歩前進して、もっと戦闘力を高めたいと思います。テストチームを含めて全体がうまく機能しているのを感じますし、Honda HRC全体がプッシュしています。レース間も忙しく過ごしてきたので、シルバーストンではいいパフォーマンスを発揮して、ポイントを積み重ねたいです。今年は例年と違って時期が早いので、天候を見極めて柔軟に対応する必要があります。」
ジョアン・ミル:負傷から回復し再起を図る
フランスGPのオープニングラップで転倒したジョアン・ミルは、リカバリーに注力して英国入り。指と首に負傷を負ったが、フィジオとの連携で状態を整え、再びマシンに跨る準備は整っている。
ジョアン・ミル
「レースの合間に再検査を受けましたが、問題はなさそうです。指の上部に少しダメージはありますが、通常通りトレーニングも続けられています。首についてもフィジオと集中的に取り組んで、回復が進みました。週末のプランに変更はありません。ル・マンで速さは見せられたので、あとは少しの運とQ2進出が鍵になります。開幕直後の混乱を避けたいですね。気を引き締めて臨みます。」
エスパルガロもRC213Vで出走
Honda HRCテストチームのアレイシ・エスパルガロもRC213Vを駆ってシルバーストンに参戦。今季3度目のレース出場となる。昨年同地でポールポジションとファステストラップを記録しており、そのデータと経験はHonda陣営にとって大きな武器となる。