スズキがリカージョンの市販予定モデルと思われるターボチャージャー搭載のバイクを、新たに特許として登録したようです。エンジン自体は2015年に東京モーターショーで参考出品として登場したXE7ターボチャージドエンジンらしきものを積んでいます。フレームもトレリスフレームとなり、特徴的なエンジンをフレームの隙間からよく見ることが出来るようになりました。
特許登録から市販化までの一般的なタイムラインを考えると、早ければ2018年末頃にはモーターサイクルショーなどで見ることが出来るかもしれません。

スズキは米国特許商標庁にターボチャージドエンジンを搭載したモーターサイクルに関する13の別々の特許を登録した。特許に関するイラストには、スズキが2015年の東京モーターショーで展示したXE7ターボチャージドエンジンに似たエンジンが描かれている。

イラストには2013年の東京モーターショーに登場したスズキリカージョンに良く似たモーターサイクルに搭載されたエンジンが描かれている。僅かなアウトラインであるが、このモーターサイクルは、リカージョンと似たフェアリング、ライセンスプレートがリアホイール後方にあるなどの点がよく似ている。大きな違いはリカージョンはツインスパーフレームだったところ、このイラストで描かれているバイクにはトレリス構造のフレーム、トレリス構造のサブフレームが採用されていることだ。

エンジンは見たところ中排気量のパラレルツインエンジンであるように思える。スタックドトランスミッションシャフトが非常に短いパワープラントのために用意されており、これによってウイリーの発生を防ぐ非常に長いスイングアームを実現している。

イラストの内容はエンジンの冷却システムに関しても僅かながら説明している。クランクシャフトの前部下側にあるバランサーシャフト、ツインラジエターというセットアップ、バイクがサイドスタンドを使用して駐車された時に、ターボーチャージャーの冷却のために冷却水が供給される仕組みがよく分かる。

スズキが数年前からターボチャージャーの技術に取り組んでいることは明らかだ。そしてこのパテントデザインはその進捗を表している。以前にもスズキリカージョンに関する特許内容に関してお届けしているが、今回の13の新しい特許に関しては、明らかにXE7エンジンを使用したものだ。リカージョンは排気量588ccと言われていたが、XE7エンジンはそうした排気量に近いと言えそうだ。このイラストにあるエンジンとフレームの詳細を見ると、製品化はかなり近いように思える。ただしリカージョンの形状をしたデザインを採用しているのは、デザインが最終決定されるまでの一時的なものなのかもしれない。

もしスズキのターボチャージドモーターサイクルが市販化された場合、それはリカージョンを名乗らないかもしれない。スズキはリカージョンを商標登録してはいるが、スズキは同様にKatana、そしてΓというシンボルを商標登録している。スズキにとって2つの象徴とも言える伝統的な名前は、このターボチャージャーを搭載したモデルにふさわしいと言えるだろう。

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