ジョナサン・レイ 2026年にHRCスーパーバイクプロジェクトのテストライダーとしてホンダに参画が決定

スーパーバイク世界選手権(WorldSBK)のレジェンド、ジョナサン・レイが2026年からホンダに復帰し、HRCのスーパーバイクプロジェクトにおいてテストライダーを務めることが正式に発表された。

6度のワールドチャンピオンに輝いたレイは、通算119勝・264回の表彰台という前人未到の記録を持つ歴代最強ライダーの一人。2015年から2020年にかけてはワールドSBKを完全に支配し、前人未到の6連覇を達成した実績を誇る。レイにとってホンダは原点でもある。プロキャリア初期にはホンダのマシンで走り、2007年にはブリティッシュスーパーバイク(BSB)選手権でランキング2位。翌年にはテン・ケイト・ホンダからWorldSSPへ参戦し、再び年間2位に。2009年からはWorldSBKにステップアップし、2014年までホンダで戦った。その間、ホンダライダーとして42回の表彰台と15勝を挙げ、ホンダのWSBK歴代ライダーランキングでは3位につけている。

2025年末でプロレース活動に区切りをつけることを発表していたレイは、再びホンダと手を組むことで次なる挑戦に臨む。ホンダ側も、圧倒的な経験と技術を持つレイの加入はチーム強化の鍵になると見ており、このタッグはホンダがWSBKで再浮上を目指す強い意思を示すものと言える。

ジョナサン・レイ

「HRCから構想と新たな役割について説明を受けたとき、自分がどう貢献できるかすぐに想像が膨らみ、ワクワクしました。自分にとってホンダは、WorldSBKでのキャリアと初勝利を掴んだ思い出深い場所なので、今回の復帰はまさに“原点回帰”のように感じています。もちろん、これまでのフルタイムのレース活動とは異なる役割ですが、この新章を楽しみにしています。キャリアを通して培ってきたすべての経験と知識を活かし、CBR1000RR-RやHRCワークスチームの開発を全力で支えていきたいです。そして、今回また一緒に仕事ができるクリス・パイク(HRCテストチームのプロジェクトマネージャーであり、元クルーチーフ)とも再会できることがとても嬉しいです。お互いに尊敬し合っていて、素晴らしい思い出も多い。彼とチームとして取り組めることがとても心強いです。未来に向けて大きな成果を築いていけると信じていますし、今から始動するのが待ちきれません。」

ホンダHRC

「ジョナサンを再びWorldSBKプロジェクト、そしてホンダファミリーに迎えることができて非常に嬉しく思っています。WorldSBK史上もっとも成功したライダーがHRCのテストライダーという重要なポジションを担うことは、我々だけでなくシリーズ全体にとっても非常に意義深いことです。ジョナサンは国際的なキャリアをホンダと共に始めました。そして今、これほどの経験と知識を携えて戻ってきてくれるのは、このプロジェクトにとって非常に価値のあることです。彼の貢献は、我々が目指すレベルにホンダを戻すために不可欠であり、スーパーバイクプロジェクトに対する我々の継続的なコミットメントの象徴でもあります。」