ビニャーレス選手の勝利で終わったカタールGPですが、一番の驚きはルーキーライダーであるヨハン・ザルコ選手の序盤のペースでした。1周目からトップに立つと、そのまま徐々にリードを広げて4周目にはファステストラップとなる1’55.990を記録しています。というわけで、今回はトップ4選手に加えてザルコ選手の合計5名でグラフを作成しました。

まず一番最初に目につくのはザルコ選手の圧倒的なペースです。2周目以降に一気にペースを上げて、4周目でファステストを記録、5周目からはインタビューにもあるように落ち着こうとしてペースを落としていた事がわかります。転倒がなければどのようなレース展開になったのか非常に気になるところですが、今週末のアルゼンチンGPに期待しましょう。

優勝したビニャーレス選手は5周目までは慎重に走り、6周目からペースを上げていったことがわかります。その後ドヴィツィオーゾ選手とのバトルもありましたが、最終ラップに自己ベストタイムを記録しています。

2位となったドヴィツィオーゾ選手はソフトタイヤを使用していましたが、7〜14周目まではインタビューでも語っているようにタイヤを温存していたのがペースからも伺えます。最後に残っていたタイヤをビニャーレス選手とのバトルで消耗してしまったために、最後の最後でビニャーレス選手を逃がす形となりました。

3位のロッシ選手は、10位グリッドから良いスタートのお陰もあってどんどん順位を上げていきましたが、タイムは大きく変わらず淡々と自分のペースで走りきったという印象を受けます。

4位となったマルケス選手は開幕前からカタールとの相性は悪いと話していました。2度延期となったスタートの混乱の中で、当初履いていたハードタイヤからミディアムタイヤに変更したのが外れ、スタートから5周でタイヤのグリップが低下、後はタイムが落ちていったとインタビューで語っていたとおりのタイムとなっています。

昨年のアルゼンチンGPはFP4で発生したタイヤトラブルによって決勝で使用するタイヤが変更となり、「9周目〜11周目にピットインしてマシンを交換する」という不思議なレースとなりました。今年はどのようなレースが展開されるでしょうか?

[blogcard url=”https://kininarubikenews.com/archives/1742″]

[blogcard url=”https://kininarubikenews.com/archives/1806″]