今年は大きな日本側での組織変更(プロジェクトリーダーが津谷氏➜鷲見氏)に加え、ヨーロッパでのテストチーム構築もあり、ヤマハは新たな体制、カラーリングで迎えるシーズンとなります。今年こそはホンダ、Ducatiと優勝争いをする強いヤマハが見たいものです。

リン・ジャービス

現時点で大きな改革は必要ないと考えています。必要なのは大いなる進化なのです。昨年末の時点ではトップとの差は僅かでした。全てのエリアで完璧である必要があります。今大きな改革をしてしまうと、今あるベースを失うことになるかもしれませんから。

「新しい2019年型のバイクに関しても大きく変わったことはありません。バレンシアのテストでは新しいエンジンスペックを選択することにほとんどの時間を裂きました。ですから今はバレンシアから多少手を加えたエンジンを1つ、2つ持ち込む形になります。」

「同時に新しいシャーシ、電子制御に関してもマレーシアでテストをすることが重要になります。先週にイタリアで多くの人から”今年はどう?”と尋ねられました。私は正直に言って良いシーズンであることを願っているが、実際はわからないと答えました。」

「セパンにいくまではライバルの強さはわかりません。そこまで悪くない状態だと気づくことが出来るかもしれませんし、ライバルが大きく進化していれば、そこまで競争力を発揮出来ないかもしれません。」

いかなる組織においても体制の変更が必要なときがあります。今年は技術面もそうですが、スタッフの面でも体制変更がありました。そしてヨーロッパと日本の協力体制もあります。日本はバイクの開発において最も重要な責任を担っていますが、Yamaha Motor Racing(イタリア)は将来的にさらに重要な役割を担うことになります。」

「車両ダイナミクスグループ、エレクトロニクスグループもヨーロッパにありますし、ヨーロッパ、イタリアの組織を拡大します。ですから今年からはヨーロッパと日本が共に開発を行うことが非常に重要になるんです。」

テストチームに関しては今まで日本で中須賀、野左根といったテストライダー達がいましたが、今後はヨーロッパにテストチームを設け、よりグランプリライダーに近いレベルのテストを行うため、ジョナス・フォルガーをテストライダーに迎えました。

「こうした技術面の変更、組織面での変更、ライダー、スポンサーの体制を含めて、素晴らしいシーズンを送ることが出来るでしょう。」

(Source: yamaha-racing)

(Photo courtesy of yamaha-racing)