ミシュランはカタルーニャにおいて非常に難しいコンディションの週末を送り、マルク・マルケスが優勝するのを見届けました。4,627mのトラックは週末を通じて天候が変わり、週の前半に降った嵐によって1,000km離れたサハラ砂漠からの砂が運ばれ、これによって路面のグリップが非常に限られたものとなり、タイヤの選択が難しくなりました。



4つの練習走行、予選、朝のウォームアップの中でトラックコンディションは僅かに改善。しかし日曜日は気温が上がり路面が滑りやすくなります。こうしたコンディションの中で、ミシュランの6種類のPower Slicksが使用され、それぞれのライダー達が最高のパフォーマンスを引き出すために様々なタイヤを組み合わせて使用しました。

ミシュランのテクニシャン達は週末を通じて懸命に作業し、各ライダー達にどのタイヤを選択するのがベストであるかのアドバイスを行いました。これによってこうしたタイヤに厳しいコンディションながらも、ミシュランのタイヤは素晴らしい性能を発揮しました。

レース時のトラック気温は51℃と週末の中で最高となり、ファビオ・クアルタラロがポールポジションからスタートします。彼は素晴らしいスタートをしますが、マルク・マルケスとアンドレア・ドヴィツィオーゾにターン1で追い抜かれます。

レースはその後接近戦となり、フロント集団が形づくられます。しかしホルへ・ロレンソが転倒したことで、ドヴィツィオーゾ、ロッシ、ビニャーレスが転倒。これによってハードフロント、ソフトリアを履くマルク・マルケスがトップで独走する展開となり、これで今シーズン4勝目を達成。チャンピオンシップにおけるリードを広げました。

残された表彰台を巡っては、ファビオ・クアルタラロ、ダニロ・ペトルッチ、アレックス・リンスがバトルを展開。最終的に2位を獲得したのはルーキーのファビオ・クアルタラロでした。彼はソフトフロント、ミディアムリアの組み合わせで、これで彼はルーキーシーズンとしてベストリザルトを獲得。また独立チーム1位となっています。

ダニロ・ペトルッチは3位を獲得し、ムジェロでの優勝に続いて表彰台を獲得。彼はソフトを前後に使用しています。アレックス・リンスはミディアムを前後に履いて4位を獲得。上位4選手はそれぞれメーカーが異なり、それぞれ異なるタイヤを使用しています。

ジャック・ミラーが5位、ジョアン・ミルが6位、ポル・エスパルガロが7位、中上 貴晶が8位、9位にティト・ラバト、10位にヨハン・ザルコという決勝結果でした。ミシュランはこの後カタルーニャにおいてテストを開催。6月30日のアッセンに備えます。

マルク・マルケス

「今日は素晴らしい戦略で良いレースとなりました。今週末はタイヤの違いをしっかりと理解するために多くの時間を使いました。最終的にハードフロントを使用しましたが、ハードフロントを使用したのは自分だけでしたね。リアにはソフトを使用していましたが、ミディアムが多数派でした。ソフトのほうが序盤に良い感触だったのでソフトにしましたが、レース全体に渡ってしっかりと使用することが出来ました。序盤にギャップを開いて後半にこの差をコントロールすることを考えていましたが、しっかりと作戦通りのレースが展開出来ましたね。」

2輪モータースポーツグループ・マネージャー:ピエロ・タラマッソ

「今週末が最も難しい週末であったことは間違いないでしょう。昨年と同じようなトラックコンディションなのだと予想していました。そして新しい記録を打ち立てることが出来ましたが、金曜の段階からトラックコンディションが非常に悪いことは明らかでした。路面は実に汚く、僅かなグリップしか提供してくれませんでした。そして日曜に気温が上がったことによって、再びコンディションが大きく変わってしまったのです。」

「チームは本当に懸命に作業をしてくれ、今回ミシュランが用意したオプションの中から、すべてのライダー達が彼らに合ったタイヤを選択したことで、6種類全部のコンパウンドが使用されましたが、トップ4の異なるメーカーの4台が異なるタイヤを使用していたことが、すべてのタイヤが最適に機能したことを良く表していると言えるでしょう。」

「今回これだけ厳しいコンディションの中で、タイヤがしっかりとパフォーマンスを発揮したことは嬉しいことですし、この週末の中でこうしたコンディションが再び発生した時に備えて素晴らしいデータを得ることが出来ました。この後はテストが開催されますが、2020年備えたタイヤのテスト、そして素晴らしい接近戦が期待されるアッセンへと向かいます。」

(Source: michelin)

(Photo courtesy of michelin)