ミシュランタイヤは28周で争われたオーストリアGPにおいて、マルク・マルケスとアンドレア・ドヴィツィオーゾが激しく争い、最終コーナーでドヴィツィオーゾが勝利するのを見届けました。



金曜と土曜のコンディションはほぼ完璧で、ライダー達は高速でコンスタントなラップタイムを記録。レース当日もラップレコードの更新、レースタイムの更新が期待されました。こうした中で、土曜の午後にマルク・マルケスが、1’23.027という予選タイムを記録してラップレコードを更新。これにより、マルケスは最高峰クラスで59度目となるポールポジションを獲得。これで、ミック・ドゥーハンを抜いて最高峰クラスで最もポールポジションを獲得した選手となりました。

ポールポジションからスタートしたマルケスはターン1に飛び込みます。しかし1周目をリードしたのはファビオ・クアルタラロでした。しかしマルケスとドヴィツィオーゾはファビオ・クアルタラロを抜いてレースをリード。ドヴィツィオーゾは5周目に1’23.827となるファステストラップを記録。これは昨年よりも0.5秒近く速いものでした。

MICHELIN Power Slicksはライダー達に素晴らしいグリップとコントロール性能を提供し、ドヴィツィオーゾとマルケスは何度も順位を入れ替えます。マルケスは前後にミディアムを使用、ドヴィツィオーゾはフロントにミディアム、リアにソフトを使用し、最終コーナーのアタックでスリリングな勝利を収めました。

ドヴィツィオーゾのレースタイム39’34.771は新たな記録となり、2018年の記録を6秒上回りました。またトップ2名はそれぞれレッドブルリンクのトップスピード記録も更新。新たな最高速度は316.7Km/hとなり、これはレース中の最高速度をも更新する結果となりました。

夜間に降り続いた雨によってウォームアップはウェットコンディションで、MICHELIN Power Rainタイヤが使用されました。先週末のブルノと同様、前後のMICHELIN Power Rainが使用され、全てのライダーがそれぞれのバイクで最高の性能を引き出そうとする中で、全種類のタイヤが使用されています。

レーススタート時に4,318mのトラックはドライで、路面温度は32℃。観客動員数は87,595名となりました。優勝したドヴィツィオーゾ、2位マルケスに続いて3位、そして独立チーム1位となったのはjファビオ・クアルタラロで、これで彼はルーキー・オブ・ザ・イヤーのリードをさらに広げています。

4位はバレンティーノ・ロッシ、5位はマーべリック・ビニャーレス、6位アレックス・リンス、7位は自身最高の結果となったフランセスコ・バグナイア、8位も同様に過去最後結果となったミゲル・オリヴェイラ、9位ダニロ・ペトルッチ、10位フランコ・モルビデッリとなりました。

MotoEワールドカップの第2戦については、ポールポジションを獲得したマイク・ディメグリオは、ドライコンディションでMoto3バイクを上回るラップタイムを記録。スタート前に降った激しい雨の影響でレースはウェット。全ての選手が左右対称のMICHELIN Power Rain、ソフトフロント、エクストラソフトのリアを使用。

レースは激しいオーバーテイク合戦となり、マイク・ディメグリオはその中でわずかにリードを築きます。これで彼は優勝しチャンピオンシップにおいてトップに浮上。2位はシャビ・シメオン、3位ブラッドリー・スミスとなりました。第3戦のMotoEワールドカップは来月のミサノにて開催されます。ミシュランとMotoGPパドックはこれからイギリスのシルバーストーンへと向かいます。レースは8月25日開催となります。

 

アンドレア・ドヴィツィオーゾ

「昨年よりもグリップが良かったのでタイヤに関して非常に満足しています。練習走行の中で正しい方向性で作業が出来ましたし、レースでも非常にコンスタントな走行が出来ました。最後にタイヤ右側にしっかりとしたグリップがあったのが嬉しいですね。ここで優勝出来て本当に嬉しいです。」

マイク・ディメグリオ

「ミシュランはここに固めのリアスリックを持ち込んできました。どのように機能するかわかりませんでしたが、ソフトと同様のフィーリングで素晴らしいものでした。レインコンディションでは十分な路面の水量がなく、立ち上がりである程度のスピンが発生しました。しかしこれをしっかりコントロールして優勝が出来ました。ミサノのレースも楽しみです。」

2輪モータースポーツグループ・マネージャー:ピエロ・タラマッソ

「ここに持ち込んだタイヤは皆しっかりと機能しました。気温が高かった金曜には高速でコンスタントなラップタイムが記録され、土曜に路面は51℃となり、FP4、予選でまた素晴らしいタイムが記録されています。そして最終的にマルケスが素晴らしいラップタイムレコードを記録しました。日曜は朝方に雨が振りましたが、ここでもレインタイヤが素晴らしい性能を発揮しました。レースは気温が下がり記録の更新を予想している中でこれを達成出来ました。これで我々はラップレコード、レースでのファステストラップ、レース総合タイム、トップスピードを更新しました。ミシュランによってファンタスティックな結果だったと言えるでしょう。また、トップ2名の争いを見ればわかるように、ミシュランのタイヤは最後の最後まで素晴らしい耐久性を提供することが出来たのです。これはミシュランがより優れたグリップ、コンスタントさ、耐久性を目指していることの証明です。これは今までで最高の週末でしたが、これからもこういう形で進んでいきます。」

「MotoEのレースはレースの中でウェットタイヤを使用する初めての機会をライダー達に提供しました。どの選手もすぐに適応し、スタートから全力でプッシュすることが出来ました。レースはエキサイティングなもので、持続可能なエネルギーを使用しながらもスリリングなレースとなり、ファンに異なるカテゴリーでの楽しみを提供しました。ドライコンディションではハードよりのタイヤを供給。これはハードブレーキング、そして高速トラックであるというサーキットの特徴からです。これが機能したことで高速タイムが記録され、Moto3のタイムを上回りました。これは我々にとっても非常に喜ばしい出来事で、達成を狙ってきたものでもあります。この後はミサノで2レースを迎えます。バイクがいかに機能するか楽しみですよ。」

(Source: michelin)

(Photo courtesy of michelin)