ブレンボが分析する 2020年MotoGPスティリアグランプリ

7月に2戦が開催されたヘレス、そしてブルノの後に開催されるレッドブル・リンクでも2戦が開催されます。ヘレスでは2つのレースの勝者は同じでしたが、オーストリアもそうなるのでしょうか?

MotoGPチャンピオンシップで全てのMotoGPライダー達と密接に仕事をしているブレンボのテクニシャン達によると、 レッドブル・リンクはブレーキにとって最も要求が厳しいサーキットの1つになります。難易度指数1〜5段階では5に該当し、これはスペインのバルセロナと同様です。

ブレンボのMotoGP用ブレーキパッド

ブレンボのMotoGP用ブレーキパッドに使用されている摩擦材はカーボンです。カーボンは優れた摩擦係数を発揮し、パワフルで安定化のあるブレーキングパワーを発揮、フェード知らずです。

市販車のブレーキと比較すると、MotoGP用ブレーキパッドはまず質量に違いがあり、耐久性と最大温度にも違いがあります。ブレンボのMotoGP用ブレーキパッドの重さは僅かに50gで、市販バイクのブレーキパッドの約半分の重さしかありません。耐久性は900km以下で、最大温度は800℃です。

スティリアGPでのブレーキングについて

スタートからターン4まで、ブレーキングシステムは大きなストレスを受けますが、ターン2は例外です。ターン2はバイクの進行方向を少し変えるだけで、ブレーキングはほぼ必要ありません。最終コーナーは制動距離が100mを切る唯一の箇所です。


レッドブル・リンクでライダーたちは1周につき7回ブレーキを使用します。時間にするとトータルで27秒で、ブレーキレバーにかかる力は合計で34.2kgです。レーススタートから完走までにブレーキレバーにかかる力を合わせると、およそ960kgとなります。

オーストリアGPの中で最もブレーキに厳しいブレーキングセクション

レッドブル・リンクの7箇所のブレーキングポイントの中で、3つがブレーキにとってハードな箇所、4箇所が中程度となります。

バイクの速度が一時的に最も落ちるのはターン3で、バイクは309km/hから63km/hにまでスピードを落とします。ブレーキングにかかる時間は5.2秒で、レバーにかかる力は5.6kgに達します。バイクの減速Gは1.5gで、ブレーキングシステムにかかる圧力は12barとなります。

(Source: Brembo)

(Photo courtesy of Brembo)