ミシュランの幅広いレンジのMotoGPタイヤによって、2020年の7戦目にして6人目の優勝ライダーが生まれた。優勝したのはモンスターエナジー・ヤマハMotoGPのマーべリック・ビニャーレスだった。

ミシュラン・パワー・スリックタイヤは週末に渡って高いグリップを発揮。全てのセッションで先週のサンマリノGPよりも高速なタイムが、全長4,226mのミサノサーキットで記録された。まずはじめのフランセスコ・バグナイアがオールタイムラップレコードを更新、その後土曜日にマーべリック・ビニャーレスが予選で再びこれを更新した。

(再舗装によって)新しいイベントとなったミサノサーキットでのレースでは、レースにおいてもフランセスコ・バグナイアが、レースラップレコードを5周目に更新、さらに予選における最高速度も更新している。また、マーべリック・ビニャーレスもレースレコードを大きく更新し、先週のレースよりも7秒速いタイムでのゴールとなった。

グリッドに揃ったライダー達はミシュランの様々なレンジのタイヤを使用、結果として7種類のうち5種類のタイヤがグリッド上に揃った。再舗装されたトラックに関するレギュレーションとして、前後それぞれ4種類のタイヤ投入が可能だが、今回ミシュランはフロント4種類、リア3種類を投入。改めてミシュランの幅広いレンジのタイヤが、全てのライダーと全てのメーカーに最適なオプションを提示出来たことの証明と言える。

マーべリック・ビニャーレスはポールポジションからスタート。しかし、ホールショットを奪ったのはジャック・ミラーだった。1周目にビニャーレスはミラーを抜いて首位に立つが、6周目にフランセスコ・バグナイアがマーべリック・ビニャーレスを交わしてトップに立ち、そのままレースをリード。

しかしフランセスコ・バグナイアはトップ走行中に転倒してリタイアとなる。マーべリック・ビニャーレスは前後にミディアムのミシュラン・パワー・スリックタイヤを装着してレースをリード。後続に2秒以上の差をつけて優勝した。これでマーべリック・ビニャーレスは今季6人目の優勝ライダーとなった。

2位はチーム・スズキエクスター(Team SUZUKI ECSTAR)のジョアン・ミル。彼は11番グリッドからスタートしたものの、スムーズなオーバーテイクで順位を上げて表彰台を獲得。彼もまた前後にミディアムタイヤを装着していた。

3位はポル・エスパルガロで、装着タイヤはハードフロント、ソフトリアとなる。ポル・エスパルガロはペトロナス・ヤマハ・SRTのファビオ・クアルタラロと激しく3位を争い、ファビオ・クアルタラロが先にゴールしたものの、クアルタラロはトラックリミット超過によるロングラップペナルティーを受け、ペナルティーをレース中に実施しなかったことで3秒のタイム加算となった。

今日のレースは暖かく晴れたコンディションで開催され、トラック温度は39℃、ミシュラン・パワー・スリックタイヤの性能を発揮するには理想的なコンディションだった。

レースを現地で観戦したのは約10,000人のファンで、ソーシャルディスタンスを保ちながら、医療プロトコルに従いながらの観戦となった。しかしファンのおかげでレースは素晴らしい雰囲気の元開催された。

5位はミゲル・オリヴェイラ、6位に中上 貴晶、7位アレックス・マルケスとなり、今シーズン最高位での完走となった。8いはアンドレア・ドヴィツィオーゾ。ファビオ・クアルタラロのペナルティーによって、ドヴィツィオーゾはチャンピオンシップスタンディングで首位となった。しかしトップ4名の差は僅かに4ポイントとなる。

先週の優勝ライダーであるフランコ・モルビデッリは、序盤に他のライダーに接触されたことで順位を落としたが9位を獲得、10位はダニーロ・ペトルッチとなった。

ミシュランはこの後バルセロナのモントメロに向かう。このイベントはエキサイティングなシーズン2度目のトリプルヘッダー最終戦となり、9/27日開催となる。

マーベリック・ビニャーレス

「今週末は全く違う形で作業しています。タイヤテクニシャンのパスカルの作業に感謝ですね。週末を通じて彼は序盤の数周に関して素晴らしいアドバイスをくれました。」

「自分達の作業に満足していますし、ポテンシャルを発揮できた事を嬉しく思います。この先のレースについてもミサノのようなスピード、コンスタントさを発揮したいです。けして諦めず作業してくれたチームを祝福したいですね。」

ミシュラン・モータースポーツ2輪マネージャー:ピエロ・タラマッソ

「またしても忙しく、新記録に溢れた週末でした。MotoGP、MotoE共に素晴らしいパフォーマンスを発揮しました。火曜日にライダー達とテストを行いましたが、これでライダー達はさらなるスピードとグリップを見つけました。ほぼ全てのセクターで新記録を更新し、見どころあるレースが展開されました。」

「多くのライダー達が新しいミシュランタイヤの最適な使い方を模索している途中ですから、レースになると多くのオプションを使用することが可能となるんです。全てのライダーとメーカーに選択肢を与える事を目標にしていますが、7レースで6人の異なる優勝ライダーが生まれていること、3メーカーが優勝している事は、これを達成できていると言えるでしょう。」

「新たなメーカーが優勝することも近い将来に起こり得るでしょうし、ミシュランのタイヤが様々なメーカーのバイクに優勝をもたらすことができることを証明していると言えるでしょう。今週末は大成功に終わった週末と言って良いと思いますが、この後すぐにスペインに向かい、同じような結果を得たいと思います。」

(Source: michelin)

(Photo courtesy of michelin)