#44 オデンダル選手、 マイナートラブルで予選4位通過。#76 尾野選手、 ベースセットに苦しみ予選12位通過。

2017 年 7 月 23 日 (土曜日)、 隣接する大西洋からの強い風と晴天の元、 Circuit do Estoril (エストリルサーキット) にて FIM CEV Moto2 第四戦の公式予選1回目、 予選2回目が開催されました。

現在、選手権ランキング3位に付けている44号車のスティーブン・オデンダール選手(南アフリカ)は、NTSが用意した新しいスイングアームの恩恵を受け、特にリアの動きを抑制することに成功し、とてもポジティブなマシンセットアップの進歩を見せました。予選1回目、南アフリカ人はベースセットアップを探り、ポジティブとネガティブを探る中においても開始早々に1分42秒台中盤のタイムを刻みました。

スティーブンの最も大きなポジティブはコーナー進入時の圧倒的な安定性です。午前に行われた予選1回目で1分42秒5がベストラップとなり、暫定1位を獲得しました。午後に開催された予選2回目では、セッション残り5分で42秒台前半までタイムを伸ばせると自信を持っていたスティーブンは、微調整をした後にアタックラップに入りましたが、リアタイヤのパフォーマンスが何故か引き出せず、急きょピットインし、新しいタイヤに交換して再度ピットアウトしたもののアタックラップを実施するのに十分な時間がなく、タイムを更新することが出来ず他の有力なライバル達も予選2回目でタイムを42秒台に入れてくる中で、スティーブンは予選1回目のタイムが適用され、トップから0.07秒遅れの予選総合4番手通過が確定となり、狙っていたポールポジションを逃してしまいました。

前回のバレンシアレースでは5位入賞を果たした76号車の尾野弘樹選手は、時間を追うごとにMoto2マシンに自信を持つようになってきていますが、この元世界GP、Moto3ライダーは難しいエストリルサーキット攻略の為のベースセッティングを見つけるのに苦労しました。ただし徐々にラップタイムが更新されてきており、差が縮まってきている成果を出しています。チームメイトのスティーブンとは違う仕様のファイナルレシオとサスペンションユニットを採用している尾野選手は、予選2回目でようやくある程度まとまったマシンのベースセッティングを引き出すことに成功しましたが、セッション終了時点でのベストタイム、1分44秒1が適用され12位スタートで明日のレースに挑む結果となりました。

#44 スティーブン ・ オデンダール選手コメント

(予選4位、 トップとの差 : 0.079 秒)
「予選4番手という結果は別として、内容的にはとても良い一日でした。前回のレースからチームは明らかな前進をし、このサーキットにおいてはとても競争力の高い状態に仕上がっており、明日に向けてはとてもポジティブです。今季初ポールポジションをチームにもたらしたかったのですが、残念ながら予選2回目でタイムを更新できる確信があったものの、タイムアタックは最後のエッジを見つけてからギリギリのタイミングで実施しようと思っていたのですが、なぜかアタック用に履いた新しいタイヤのパフォーマンスを引き出すことが出来ずに時間切れとなってしまいました。簡潔に言えば、予選2回目が計画通りに行かなかったのは残念ですが、私たちのパッケージがとても強い状態で仕上がってきていることは間違いないので、明日のレースでは表彰台を掛けて強い戦いが出来ると確信しています。」

#76 尾野 弘樹選手コメント

(予選12位、 トップとの差 : 1.714 秒)
「予選2回目で、ようやくある程度のセットアップを見つけることが出来たので、マシンのフィーリングも良くなってことで自分がライディングに集中できる状態になってきました。その中で現在はファイナルレシオが少しロングと感じているのですが、サスペンションのフィーリングは良くなってきています。明日のウォームアップではプッシュし、必要とあらば自分のライディングも修正しながらどこまで行けるか試していきたいと思っています。このサーキットは路面のギャップがとても多いので、その点もしっかりと攻略していかないといけないと思っています。レースに向けては、第1レースでしっかりとトップ10位に入り、その中でレース2においてはトップ6以内を目指せるようにもっとマシンとライディングをよくしていけるようにレース中も頑張っていきたいと思います。」

生田目將弘 チームオーナーコメント

「今日のスティーブンのパフォーマンスには非常に満足していますし、尾野の進化も嬉しく思っています。シャーシはポジティブなサインを出しており、NTSにとっては数多くのハードウエアパッケージの選択肢の中からデータを取っていくことがとても重要です。両ライダーから感じる強い自信は、明日の決勝レースでチーム関係者すべての大変な努力に対して表彰台で労えることを期待しています。」

<NTS プレスリリース>